かろうじてインターネット

「少年ジャンプ」と水木しげると映画とおもちゃと特撮を愛します。

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『Dr.パルナサスの鏡』の逆境の乗り越えっぷりはすごいよ

Dr,パルナサス なにはともあれバンダイですよ。夢・遊び・感動のバンダイ!3月は決算期でございまして、毎年2月下旬から3月下旬にかけて怒濤の「夢・遊び・感動」の商品展開を繰り広げ、数々のオタクどもが死にそうな目に会いながらもオモチャを買いあさる時期。それまでもったいぶるように出さなかった人気キャラクターのフィギュアなどが惜しげもなくオモチャ屋にバラまかれます。
 オタク人気は高いけれど、まぁマイナーキャラクターでそんなの出るはずないよなーなんて商品が、満を持して発売されたり。「えー、バンダイ、僕らのニーズちゃんと解ってたのー!?」って。だったら普段からもっと空気読んだ商品展開しろよって感じですが。
 オモチャコレクターの私としては、商品ラインナップが発表されるその前年の11月くらいから、「このオモチャは今買わないとプレミアついて買えなくなるから外せないな」とか「このキャラクターは人気ないし投げ売りになるまで待つから今買わないでいいかなー」とか綿密な計画を立てて、何を買うか決めていくのですが、ただでさえ3月前後って飲み会やらなにやら出費が多い時期で、酒地獄とオモチャ地獄を生き延びるためには、なるべく無駄な出費は避けていきたいのですが、そういや先月の出費はなぜか少なかったなーなんて思いまして、なんでだろとおもったところ、ゲームをやってたんですね。『ゼルダの伝説』とか。ゲームに夢中で他のこと目に入らないで、だからお金かからなかったんですね。
 そんなわけで、ゲームを買ってこの戦争を生き残ることにしました。『スーパーロボット大戦』。
 …。……あぁまたバンダイに無駄な出費を…。


 マクラが長くて、なんの記事かわかりませんね。
 『Dr.パルナサスの鏡』の感想でございます。テリー・ギリアムの新作というよりヒース・レジャーの遺作って側面の方が強いのかな。ヒース・レジャーが撮影途中で亡くなってしまい、ジョニー・デップとジュード・ロウ、コリン・ファレルが彼の代役をつとめ、それにより映画の持つ雰囲気も大きく変わっていったという、ただでさえ珍妙な映画を撮るギリアムの、輪をかけて珍妙な成り立ちの作品です。ただ珍妙になればなるほど活き活きとしていくギリアム作品。困難な撮影なんて毎度のこと。それをむしろ活かしてアドリブ的にジャズの名演のごとく、映画を作り上げていっているように感じられます。思えば『ブラザーズ・グリム』みたいな骨子がしっかりした作品の方がギリアムには珍しく、ファンにはあまり好かれていないような。今作はそんな彼の持つ想像力を良くも悪くもがむしゃらにキャンバスに叩き付けたような作品になっています。今回はそんな内容。

 観に行った映画館はTOHOシネマズ六本木ヒルズ。月曜の夜にしてはけっこう混み合ってました。観客層は、前述のようにヒース・レジャーに加え、大人気のイケメン俳優が3人も出ていますから、若い女性やカップルがたくさんいました。見終わった後、唖然とした顔の観客が多くて楽しかったです。いや、僕もギリアムの映画見ると毎度唖然としちゃうんですけれど。


 ストーリー:人の欲望を具現化することでどんな願いも叶える鏡の迷宮を作ることができる「イマジナリウム」を見せ物としている旅芸人のパルナサス博士(クリストファー・プラマー)とその一座。1000歳になる博士は若い頃に悪魔ニック(トム・ウェイツ)と解約し、永遠の命を得る引き換えに、娘が十六歳になったとき、彼女を悪魔に引き渡す約束をしてしまっていた。そんなパルナサス博士の美しい娘ヴァレンティナ(リリー・コール)が16歳になったその日、一座は謎の男トニー(ヒース・レジャー)の命を助け、彼を一座に加える。やがてトニーに恋するヴァレンティナだったが、トニーもまた一癖ある男であった。彼女を巡り、パルナサス博士、悪魔ニック、トニー、そして彼女に恋する一座の青年アントンたちの世にも奇妙な騒動が鏡の迷宮で行なわれる。


 ストーリー解説を太字にしてまとめるという新機軸を試してみたよ。日々しょぼく進化する『かろうじてインターネット』のかろうじて進化!
 ヒース・レジャーが亡くなったり、予算の問題があったりと、すったもんだがあった結果だろうか、つかみどころがわからない奇妙な映画である、と、そういってしまうとラクなんだけど…。
 この映画の見所の一つは、その美術、音楽、ライティング、カメラワーク、ぶつぶつしたセリフなどすべての映画的要素をぶち込んで構成された、世界観の描写だと思われる。パルナサス博士の一座が乗る馬車のデザインや、ニューヨークの隅っこにある掃き溜めのようなゲテモノおとぎ話的空間、そして鏡の迷宮の世界の描写。『バロン』『未来性機ブラジル』『ローズ・イン・タイドランド』はたまた『空飛ぶモンティ・パイソン』の切り絵アニメなどで培ってきたテリー・ギリアムのイマジネーションが爆発したチープでキッチュなもろもろがごった返す世界。そういっためぐるめくイマジネーションの波にあっけにとられて「ほけー」と呆けてしまう。いかんいかんと、映画見るからには何かしら掴まないと、このブログになんも書けないやって意識を集中して何かを掴もうとする。テーマは「想像」?「選択」?「善意と悪意」?そういった浅はかなテーマで捉えたと思うとするとスルスル抜けて行き、愉快で奇妙な映像と言葉の波に翻弄される。テリー・ギリアムの怒濤のイマジネーションの手の中で暴れまわっている孫悟空みたいな気持ちになる。『ブラザーズ・グリム』なんて撮ってたもんだから、ちょっと不安視していたファンとしては「モンティ・パイソンのアニメを作っていた頃のぶっとんだテンションを忘れていないんだね、ギリアム!」なんてちょっと嬉しい半分、その凄まじい想像力がなんだか歯ぎしりするほど悔しい。(モンティ・パイソンファンとしては途中に挟まれる警官たちの歌がどう考えてもパイソンズ風で嬉しかったです)

 この映画の感想を書くには、やはり代役問題についても触れておくべきだろう。ヒース・レジャーが亡くなるまでに現実世界でのパートを撮り終えて、さあしばらく休みを置いて鏡の中の世界パートを撮影しようという時に亡くなってしまったため、ジョニー・デップ、ジュード・ロウ、コリン・ファレルの3人が代役を務める。鏡の中の欲望を具現化する世界で、客の貴婦人やヴァレンティナがトニーに対し「こういった容姿を求めていた」という解釈で、容姿がまるで変わったわけを説明している。
 この容姿がまるで変わるという発送が実に華麗で自由で見ていて楽しい。それでいて、まぁこの4人ですからもう四者四様の色気がムンムン。逆境をむしろ想像力の糧にして更なる飛躍をするっていうのは、よく考えればモノ造りの基本ですよね。
 
 ギリアムは今作を「他人の心を動かし、彼らの目を開かそうと勇気づけ、世界の真実に気づかせようとする」アーティストとしての使命を描いたものだという。パルナサス博士は終盤「基本原則が3つある、第一に黒魔術などない、あるのはトリックだけだ、あとは…忘れた」などという。想像力と創造力さえ持っていれば、この映画のように、この映画の世界観やギリアムの監督術のように、全ては実現が可能である。想像することを止めて、現実をニヒルに享受してしまえばそこには地獄しかない。だから出来るだけ自由にポジティブに想像して行かなければ、ハッピーエンドは迎えられない。ギリアムの言葉と逆境を活かしたイマジネーションの波を僕は以上のように受け取りました。
 本来、モノを創るっていうのはなんの制約もない自由なものであるわけで、それでも「基本」とかそういうものはしっかりあって、それを忘れると危険なんだけれども、そういうのに縛られるのはもっと危険で、ある程度のコントロールは必要かもしれないが(この映画のプロデューサーでありギリアムの実娘であるエイミー・ギリアムみたいに)、もっと自由奔放にイマジネーションの赴くままにあっていいものなんじゃないかって事にこの映画で気づかされました。

 なんだかワケ解らないながらに、そういう映画だと思ってみてしまえば他のギリアム作品なんかを見ていない方にとっても、まぁ楽しめるんじゃないかなって思います。主役級俳優の4人が出ているってだけでも見応えあるし。あとヴァレンティナ役のリリー・コール(ヘンテコな顔だけどカワイイ)や悪魔ニック役のトム・ウェイツ、一座にいる小人のヴァーン・J・トロイヤー(ミニ・ミー)などの濃い俳優陣もかなり魅力的。ギリアムやモンティ・パイソンファンには絶対オススメ。栗山千明レベル。

 そんな感じで戯れで毎日更新しておりますが、次回は、話題の映画、『涼宮ハルヒの消失』の感想を書きたいと思います。もう書く前から長くなりそうです。めんどいけど頑張る!

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  1. 2010/02/27(土) 01:22:11|
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