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『パラノーマル・アクティビティ 第2章/TOKYO NIGHT』はおうちで作れるかんたんホラーだよ。

パラノーマル・アクティビティ

 オモチャコレクターには必須の飾る時に入れるクリアケースですが、ぼくはあまりケースに入れないで飾っております。で、古いのだと20世紀に買ったオモチャなどもあり、そこらへんかなり経年劣化しているんですよね。クリアパーツは紫外線でまっ黄色だし、金色の塗装は白くなってきているし、ひどいのだと触っただけでパーツがポロっと折れてしまったり、なんだかとても落ち込みます。やっぱりケース買うべきかなぁとは思うのですが、ケース高いし、佃煮みたいに棚の中にぎっしり詰め込むのが好きだから、ケースに入れてキレイに飾るって趣味もなかったりして。
 大金持ちになったらオモチャ部屋を持つのが夢ですが、大金持ちになってもオモチャを買うのであろうか。

 久々にマクラを書きましたが、大金持ちになってもこういう映画を見ていきたいと思います。今回は『パラノーマル・アクティビティ 第2章/TOKYO NIGHT』の感想です。
 『劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-』に引き続き、リクエストを受けたので見に行ってまいりました。前にも書きましたがリクエストしてくれたら時間とお金の許す限りなんでも見ますよ。

 今回はネタバレ多めなので要注意。

 観に行った映画館はTOHOシネマズ六本木ヒルズ。公開間もないものの、あまり混んではなく、怖がりたがりのカップルが数組。


概要:低予算の自主制作映画ながらも大ヒットを飛ばしたアメリカ作品『パラノーマル・アクティビティ』の「日本版続編」という珍しいスタイルの続編(正式な続編であるが、2011年にはアメリカ版続編の『パラノーマル・アクティビティ2』も公開される)。監督はフェイク・ドキュメンタリー『放送禁止』シリーズや『阿波DANCE』の長江俊和。
 2006年、アメリカ・サンディエゴで、ある事件に巻き込まれたカップルが撮影していたホームビデオが見つかり、全世界を震撼させた。それから4年。東京の一軒家で幸せに暮らしていた一組の家族。アメリカ旅行から帰国したばかりの姉・春花(青山倫子)は、現地で事故に遭い、しばらくは車いすでの生活を余儀なくされる。ある朝、目覚めた春花は、ベッド脇にあるはずの車いすが窓際に移動していることに気づく。それを弟・幸一(中村蒼)のいたずらと決めつけた春花に対し、身に覚えのない幸一は、一晩中ビデオカメラを回して無実を証明しようとするのだったが…。
("allcinema online"より抜粋)


 で、正直言うとまったく期待していなかったんです。オリジナル版があからさまな出オチ一発ネタ系映画で、そこまで好きでもなく、あまつさえそれの二番煎じっていかがなものだろうと。
 ただ、オリジナル版のアイデアに足りなかった、どう足掻いても立ち向かえそうにない絶望的な怪異を「なんか写っちゃった」ってノリで描くって事に関しては、ジャパニーズホラーで鍛え上げた日本に一日の長があったっぽくて、オリジナル版のアイデアをブラッシュアップできていたかなと思います(あるいはぼくの日本人的な恐怖感覚にはこちらの作品がマッチしていただけかもしれないけれど)。きちんと怖い。

 本作のキモは『ブレアウィッチ・プロジェクト』やはたまた『スプリング・フィーバー』がそうであったように、家庭用ビデオカメラで撮影したことによる現代的な臨場感や日常性なんだと思いますが、本作における「日常性」の追求について考えたいと思います。

 例えば、これはオリジナルでも描かれていた低予算ならではのアイディアなんだろうけれど、「寝ていた間に車イスが少しだけ動いていた」「変な音がかすかに聞こえる」っていう風や地震や何らかの勘違いなど偶発的な事象でいくらでも起きる些細でとても身近な「日常のはてな」から始まって、次第にその怪異がエスカレートしていくのが、悪夢的でとても良かったです。終盤「あの頃だったらまだなんとかなったのかもしれないのに!」って観客に後悔の念を与えるのはホラーとしてとても成功していると思います。
 あと中村蒼くんの演技ははじめて見ましたが、普通っぽくて現代っぽくて、日常性がとても良く出ていてこの映画向けなんだろうなって思います。しかしながらお父さん役の芝居がかった演技はこの映画の方向性的にどうなんだ?
 やたら多い食事シーンも日常性の追求を手助けしていると思う。出来たらば両足の動かないお姉ちゃんのトイレやお風呂、もしくはもっと生々しい「生活」を執拗に描いてくれたら良かったのに。変な意味じゃなく。

 で、その日常性の高い、「不思議」なんてたいそうなものではない「はてな」程度のものが、「何かが触った」「ドアが勝手に開いた」「グラスが勝手に破裂した」となっていき、ジャパニーズホラーのアイコン的キャラクターの登場にいたるまでエスカレートしていく様子がテンポよくて楽しく見れました。


 しかしこの映画が真に恐ろしいのは、貞子的キャラクターの非日常性ではなく、あくまで「日常」なのだと思う。終盤、非日常性が日常となり白昼から堂々と起こるようになったガラスの破裂やラップ音のなか平然と生活しようとする気味の悪さ。生活習慣が似ていながら根本的に違っている文化を見る時のように、日常に酷似した非日常がとても気持ち悪い。
 そして結末付近で判明するのが父親が死であるが、終盤次第に心が病んでいき悪魔へと化していく姉と弟の姉弟愛が描かれながら、父親の死によってそれよりずっと前から姉が狂っていたということを観客は知る。いくら日常性を重視したとは言えそれはビデオカメラの前。ある程度意識はしてしまう。真の日常は「ビデオカメラが回っていない箇所」であり、この「父親の死」の恐怖は、「真の日常」というもっと恐ろしい何かを示唆され、想像力豊かな観客はより恐怖する。

 以上、本作では、カメラに映っている「日常性」の追求が観客に等身大の恐怖を与え、それが次第にエスカレートしていくことで恐怖はカメラのフレームを超えて、カメラに映っていない「真の日常」にまで伝染していく。そこに本作の描きたかった恐怖はあると思う。


 他に良かった点として、日本において場違いな「悪魔」が恐怖をもたらすという、どうしようもない救いのなさ。やたらリアリティのある陰陽師のお祓いも役立たず、霊感の強い友達もドン引きして嘔吐する。
 前作の霊能者が「私じゃ役に立たないよ、事態を悪化させるだけだ」と言って帰ってしまうのも怖かったけど、それ以上に絶望的な感覚になりました。


 以下は不満点。
 単純なつっこみどころとしては、両脚骨折なのになんで二階で寝ているの? とか、お姉ちゃん、あの世にも恐ろしい部屋でグースカ寝すぎじゃね? とか。そもそもお姉ちゃんの両足骨折って設定も、逃げられない絶望感を与えるにうってつけの設定なのに、結末まであまり活かされてない。

 あと家族が仲良しすぎるかなって。「恐怖する人」が観客にとって恐怖の対象になるっていうホラーの王道展開を描くための布石かなと思ったら、割と最後までみんな家族愛を大切にしている。
 
 それと大きな不満点としては、この映画の「恐怖のアイコン」がないこと。例えば『シャイニング』の狂ったパパ、『エクソシスト』の首がひっくり返った少女、『ハロウィン』『13日の金曜日』などのスプラッタホラーのスターたちや、はたまた『女優霊』の笑う幽霊、『回路』のつまづく幽霊、『リング』の飛び出す幽霊などなど、ホラー映画の名作には多く印象的なクリーチャーやシーンが登場するけれど、本作にはそういうインパクトあるお化けやシーンがなかったのがパンチ不足っていうか、そういうキャラクター作ったらそれだけで名作になれるんだろうけれど…。
 せめて結末に出てくるアイツが、貞子やヤン・シュバンクマイエル的な「人間ぽいけどギリギリ人間ではない動き」を見せてくれたら良かったんだけどなあ。


 そんなんですが、オリジナル版よりずっと面白いし、怖いです。『劇場版銀魂 新訳紅桜篇』『ハナミズキ』と並ぶ、ナメてかかったら意外に喰えたシリーズの中では、最も良作だと思います。『放送禁止』シリーズの監督ということですが、あの手のノリが好きなひとでしたら、きちんとオススメできると思います。
 
 志田未来レベル。

 次回は韓国の大ヒット映画『黒く濁る村』の感想ですたい。

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テーマ:映画館で観た映画 - ジャンル:映画

  1. 2010/11/26(金) 22:55:06|
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