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「少年ジャンプ」と水木しげると映画とおもちゃと特撮を愛します。

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『トイ・ストーリー3』は消費と愛の日々の総決算だよ。

トイストーリー3

 前回一日で三回も更新したのが功をなしてか、来訪者数が史上最多の159人になりました。ありがとうございます。
 夢は一日1000ヒットなので、まだまだですね。打倒『ちゆ12歳』です(古い)。打倒『侍魂』です(古い)。ここ10年で色々人気テキスト系サイトやブログが出たけれど、『ちゆ』以上に笑える文章サイトに出会ったことがない。今でもまれに更新してくれてとても嬉しいです。

 それはさておき、どんな言葉で検索してるのか興味があって、アクセス解析なるものを取り付けましたが、「ゲゲゲの女房 水木受 腐女子」で検索されて来てくれている人がいました。ありがとうございます。
 アレですかね、戦国武将に続き、水木先生もつげ義春も平山プロデューサーもイケメン化する時代ですし…当の本人は露程も思っちゃいないんだろうけれど。
 『ゲゲゲの女房』はウルトラマンコスモスとスカイライダーと仮面ライダー龍騎とゲキレッドと『ドグちゃん』のパイロット版ドキゴロウと『大魔神カノン』のタイヘイさんが出ていて、『イケメンパラダイス』レベルのスーパー特撮大戦。

 そんなわけで、今回は『トイ・ストーリー3』の感想です。3D字幕版で観てきました。

 観に行った映画館はTOHOシネマズ六本木ヒルズ。客層は若いカップルとちびっ子が多め。やはり外人率高し。夏休みなのもあって、結構混んでいました。


概要:CGアニメの先駆けとなったディズニー/ピクサーの人気シリーズ第3弾にして(たぶん)完結編。監督はこれが単独監督では初となるリー・アンクリッチ。製作総指揮はジョン・ラセター。音楽はランディ・ニューマン。
 ご主人様のアンディ(声:ジョン・モリス)と楽しい時間を過ごしてきたおもちゃたち。しかし、17歳になったアンディは、すでにおもちゃで遊ぶこともなくなり、また大学へ進学するため引っ越しの準備をしていた。そして、アンディの一番のお気に入りだったウッディ(声:トム・ハンクス)だけが彼の引っ越し先へ持って行かれることとなり、バズ(声:ティム・アレン)や他のおもちゃたちは屋根裏部屋行きに。だが、ある手違いで危うくゴミに出されるところだった彼らは、ウッディの説得もむなしく、サニーサイドと呼ばれる託児施設行きを決断する。ロッツォ(声:ネッド・ビーティ)というクマのヌイグルミに迎えられ、新たな遊び相手が出来たことを喜ぶ一同。ところがそこは、おもちゃを破壊する凶暴な幼児ばかりの、おもちゃにとってまさに地獄といえる場所だった。ひとりその難を逃れていたウッディは、仲間たちの危機を知り、急いで彼らのもとへと向かうのだったが…。
"allcinema online"より抜粋)


 まず、ピクサー作品でおなじみ、併映の短編作品『デイ&ナイト』が最高に素晴らしかったです。「昼と夜がもし出会ったら?」といった物語で、互いに相容れない二者は、いがみ合いながらもやがて分かり合うといった物語で、誰とでもいつかは理解し分かり合えることを描いた小品でしたが、レトロなアニメの雰囲気(まるで昔のディズニーアニメのようなキャラクターのアクション)を持ちつつ最新技術(そのキャラクターの中身はピクサーお得意の質感表現を最大に活かしたCGアニメ)を駆使した技術力、アイディア、ストーリー性、ユーモア、ピクサーの持つ大人の本気を見させてもらいました。

デイ&ナイト


 で、『トイ・ストーリー3』です。今作はあぁだこうだと語りすぎる作品が多い中で、人間同士ならまだしも人間とオモチャというコミュニケーションがほぼ不可能な二者の絆を、互いに一切の会話を交わすことなく描くことに成功している。そこがとても素晴らしい。

 まずピクサー映画として避けて語ることはできない「技術面」の話なんですが、喜怒哀楽、キャラクターたちの表情や動きがとても素晴らしいのはもう言うまでもない(溶鉱炉を見つめ絶望するオモチャたちの目に映る戦慄!)。それは「人間らしい」オモチャの動きではなく、「生きているオモチャ」の動きなのである。そしてそれが人間の前に出ることでオモチャになる瞬間のふっと生気が抜ける瞬間のアニメーション表現などが特に面白かったです。
 また今作の主題に絡む表現としてオモチャの「汚れ」の描写がある。恐竜のソフビ人形「レックス」の首まわりの刷りきれ方、イチゴの匂いのするクマ「ノッツォ」の汚れなど、彼らが人間にどういう扱い・遊ばれ方をされたか、彼らの「汚れ」を観るだけでその歴史しいては彼らのキャラクター性もわかる。

 人とオモチャの関係を、これらのような圧倒的な技術力で見せてくれるから、彼らの「絆」の物語に説得力が生まれるのではないだろうかと考える。


 続いて、シリーズ3作を通じて語られる「消費に対する疑問」について考えたい。
 古いカウボーイ人形(ウッディ)と、新しいスペースレンジャー人形(バズ・ライトイヤー)の対決から始まったこの物語は、常に新しいものに興味が向かい、すぐに古くなったものを見向きもしなくなってしまう消費社会のメタファーの物語であった。この問題に解決を見出すのは毎回モノに対する「愛着」である。「愛着」があれば、古いものも変わらず大切に愛することができる。彼らの持ち主アンディの彼らオモチャに対する「愛着」が彼らの全てであった。

 「パート1」のオモチャクラッシャーの悪ガキシド(今作に出てたあのゴミ収集車の職員って…?)も「パート2」のオモチャ転売屋アルも、今作のクマのノッツォもオモチャに対する愛着がない、もしくは人に愛着を持たれなかった存在であり、だからオモチャたちに対する敵対者として彼らの前にたちふさがった。彼らはそれぞれその方法こそ違えど消費社会に毒されているものである。
 だから本シリーズは、消費社会の暴走に節度を持たせる「愛着」という概念・描写を非常に大切にしており、その「消費」と「愛着」の関係性を「パート3」である本作はより強く描いている。

 本作で描かれる「消費」は、「経年」や「市場価値の変動」でもなく、「持ち主がオモチャそのものを不要とするとき」であり、それは「しまわれる」「捨てられる」というオモチャにとって「引退」ないしは「死」とも呼べるものであり、今までのものよりずっと辛辣である。
 本作で悪役とされるクマのノッツォは、かつてキャンプ場に忘れさられ、持ち主の女の子が同じクマを買ってもらったことにショックを受け悪に走ってしまった消費社会の被害者であり、「役割を終えたオモチャ」という点でウッディやバズたちと合わせ鏡的な存在である。彼らの違いは持ち主に唯一無二の存在として「愛着」を持ってもらえていたかどうかにあるが、今までの問題点ならば普通のオモチャに対する持ち主の「愛着」で解決ができたが、今作にいたっては通常の「愛着」では立ち行かない問題である。

 では本作において「愛着」がどうのような形で表現され、問題を解決していくのだろうか。
 ウッディたちの主人アンディはオモチャに愛着を抱きキャラクター性を与えることで、無限の宇宙を作り出せるほどの空想遊びをしていた。キャラクター性を持っていることで彼らは他の同一商品と違う「唯一無二のアンディのオモチャ」になり、消費社会の連鎖に巻き込まれる恐怖から免れてきた。足の裏に書いてある「ANDY」のサインをことさら大事にするのは、それが彼らの自己同一性の象徴だからである。
 そのため今作のラスト、アンディはボニーにオモチャをただあげるのではなく彼らの唯一無二のキャラクター性、彼らから喚起されるイマジネーション、すなわち「愛着」をボニーに伝えたのだ。

 本作のラストショットは雲が浮かぶ青空であるが、これは「パート1」のオープニングショットであるアンディの部屋の壁紙に繋がる。つまりアンディがボニーにオモチャたちの「愛着」を伝えることにより、ウッディたちはまたオモチャの唯一無二のオモチャらしい役割を与えられ、オモチャとしての「生」の再スタートを切ったと、読めるのではないかと。
 このような形の「愛着」によって、ウッディたちはオモチャとしての「死」を免れたのである。


 本作の最後、はじめて人間(アンディ)視点で物語が描かれるが、決してオモチャたちは自分からアンディにコミュニケーションをとろうとしない(シリーズ3作を通してオモチャと人間が会話をしてならないルールは決して破られない)。例のアンディがボニーにウッディたちのキャラクター性を伝授するところである。
 そこには「愛着」といった形の友情と信頼が確実にあり、シリーズ3作通してオモチャたちが言い続けたアンディの彼らに対する愛が決して一方通行の愛ではなかったことが描かれ、オモチャたちとアンディ、両者の両者に対する「愛」は「絆」となり、そこに強烈な感動があった。声をあげて泣きそうになってしまった。

 以上、本作は素晴らしいCGアニメの技術力をもってして、「持ち主の成長によってオモチャが不要のものとなってしまう」といった、消費社会に生まれ消費社会によってその一生を終えていくオモチャたちの「死」とも呼べる宿命の問題に、オモチャたちの唯一無二のキャラクター性の伝授といった「愛着」の形をとることで、解決方法を見いだし、それによってシリーズ3作15年間培われてきたウッディたちとアンディのコミュニケーション無き「絆」を確固たるものとして描いていると言える。


 他に良かった点としてはスペイン語版のセクシーなバズとか、ハンサムなケンかな。「特撮リボルテック」という海洋堂のフィギュアシリーズのウッディとバズを買ったのですが、ケンの人形もついでに買ってこようかと悩みました。
 ボニーにもバズとジェシーの淡い恋愛関係の「キャラクター性」が伝授されるといいですね。

 個人的には前回の『カールじいさんの空飛ぶ家』がそこまでだったので、実はあまり期待しておりませんでしたが、下手したらピクサー映画最高傑作クラスなんじゃないかと思うくらい楽しめました。もちろん超オススメですが、1作目、2作目ご覧になってない方は先にそちらを見てからの方がオススメ。

 評価は堀北真希レベル


 次回なんですが二本立て映画を観に行ったんです。ベルギーのスラプスティックコメディ『アイスバーグ!』『ルンバ!』。これ、日本だと二本セットで上映されているんですね、で、二本とも同監督同出演者でテーマも似たような作品であるので、一度で二粒美味しい2倍の面白さの映画感想を書きたいかと思い、二本立てといたします。よろしく。

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