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『ミックマック』にあの頃のあいつらはもういないよ。

ミックマック

 今週の『ゴセイジャー』は夢を喰らうバクのエルムガイ夢が夢を食いまくって何がなんだか世界を破壊しようとする話。エリがポジティブに大活躍、彼女を軽んじていたゴセイナイトも少し認めたような。武レドランは本当に死んだの? あんまりじゃね?
 あと筋グゴンと膜インが仲睦まじくて心がぽかぽかしました。次回はついに幽魔獣と最終決戦か?
 『スーパー戦隊VS劇場』のエンディングにて、あの主題歌をゴセイジャーたちがうたっていましたが、女子陣の芸達者っぷりに比べ、男子陣の華のなさが哀しくなりました。
 『仮面ライダーオーズ』が怪力ヒロインが可愛いです。そんなんばっか。

 今回は『ミックマック』の感想ですたい。

 観に行った映画館は恵比寿ガーデンシネマ。水曜1000円の日で、かつ夜7時からの回で、かつ先行上映だったのに、何故か混んでませんでした。どうしたオシャレ女子!? 客層は女性が多め。


概要:監督は『ロスト・チルドレン』『アメリ』などのジャン・ピエール・ジュネ。
 幼い頃に、父親を地雷で亡くした男、バジル(ダニー・ブーン)。ビデオ・レンタルショップで働く彼は、ある夜、発砲事件に巻き込まれ、頭に銃弾を受けてしまう。なんとか命は取り留めたものの、銃弾が頭に埋まったまま生きていくハメに。おまけに、入院中に職も家も全てを失ってしまったバジルは、廃品回収をしながら共同生活を送るユニークな仲間たちと出会う。彼らは、それぞれに“人間大砲”(ドミニク・ピノン)や“言語オタク”(オマール・シー)、“軟体女”(ジュリー・フィリエ)といった不思議な特技を持つ7人の超個性派集団。そんな彼らに温かく迎えられたバジルは、ある時、偶然にも父親を殺した地雷を製造した会社と自分の頭に残る銃弾の製造会社を同時に発見する。そして、仲間たちの助けを借りて、この2つのハイテク企業に復讐することを決意するバジルだったが…。
("allcinema online"より抜粋)


 『アリス・イン・ワンダーランド』の感想の時も最近のティム・バートンに対する愚痴を重ねてしまいましたが、今回は同様に、強烈な個性でセンセーショナルに注目された人はその後色々苦労するなって愚痴っぽい感想です。

 もう10年くらい言い続けているんですが、マルク・キャロ(『デリカテッセン』『ロスト・チルドレン』などでジュネと共同監督した人、スチームパンク風かつ退廃的かつエログロかつオタクっぽいビジュアルが特徴)がいたらなあって。キャロがいたら『エイリアン4』はもっと悪夢的世界に磨きがかかりシリーズファンにもっと忌み嫌われるか偏愛されていただろうし、キャロがいたら『アメリ』はもっと気色の悪い話になって、後世に与えた『王様のブランチ』的な多大なる悪影響は避けられたかもしれない。キャロはキャロで独り立ちしたらアレでしたけれど…。
 で、キャロがいた頃はまだバランスがとれていたんだろうけど、『アメリ』の辺りから危惧されていた「ジュネってオシャレなセンスとキュートな作劇でなんか圧倒しているけど、この人もしかしてあんま中身ないんじゃないかな」っていう不安が、この『ミックマック』ではより露骨にあらわれてしまったように感じられました。(『ロング・エンゲージメント』はジュネにしてはちょっと大人っぽい内容だったから、そんな風に思わなかったけれど、あれもよく考えたら…『アメリ』『ロング・エンゲージメント』もいい映画だとは思うんですけれどね)


 『アメリ』で描かれた数々の「イタズラ」と比較すればわかりやすいんだけれど、あの映画は基本恋愛ものだし、やることなすこといちいち犯罪じみて気持ち悪くて意味がなかったから、中身がない風でもどこか許せたっていうか、その中身空っぽのエグさが逆にキュートで良かったんですね。で、今作もイタズラが物語の基本となっているんですが、『アメリ』と違いそのイタズラに「復讐」という意味目的があるんです。しかも復讐の相手が「武器商人」で、そこに途中から反戦的なニュアンスが匂ってきて、それでも最初は個人的な復讐だったのにいつの間にか、武器商人たちに被災者の悔しさを思い知らせるみたいな微妙に当初とは違うものへと復讐の動機がすりかわっていく。イタズラに意味がある上に、「正義」のオマケまでついてくる。
 で、そこまでするならば戦争に対して、ある程度観客を考えさせるようなテーマなりなんなりを示すってのが筋だろうに、「武器商人相手だからとりあえず反戦メッセージ触れときました」みたいな、薄っぺらなキレイ事をさらりと語るだけで、深みもなければ観客に考えさせることもしない。
 で、「薄っぺらなキレイ事」って今書いたけれど、今作は全体的にそういう「欺瞞」に溢れている。

 例えば7人の個性的な仲間が、主人公バジルを問答無用で迎え入れ、下手したら死ぬかも知れない壮大な復讐に意味なく協力する。それで孤児であるバジルに暖かい家族的関係を教えるっていうんだけれど、なれ合いのようなぬるま湯的関係にしか見えない。
 また、例えば、どんなにそれが義に基づいた行動だとしても、主人公たちが起こした壮大なイタズラは犯罪であり、それに対し逮捕されろとは言わないが、何かしらの現実的な処罰がないのがすごく不自然で腑に落ちない。
 また例えば、警備員の目をそらすためにカップルにセックスをしてもらうシーンがあるんだけれど、7人が力を合わせて復讐するのであれば、7人のうちからそのセックスする役を任命すればいいのに、何故か他人に委託する。そこはさ、「計算機」のあの女の子(マリー=ジュリー・ボー)がメガネを外してセクシーに変貌してその役をこなせば、後々彼女が色気づいていく伏線にもなったのに…とか。
 それと最大の欺瞞が、働いている人がまだたくさんいるのに、その人たちごとビルを爆破するシーンがあるんだけれど「奇跡的に人が死なない」こと。7人は決して計算したわけではないのに、奇跡的に死ななかっただけなのだ。死ななかったら死ななかったで、そのことについて悪びれたり、冷や汗かいて安心したりすればまだしも、ただビル爆破成功に喜ぶのだ。

 などなど「主人公たちを善人に見せたい、彼らを汚したくない」っていう制作者の登場人物を突き放せない感じが露に出てしまい、薄っぺらでキレイごとの欺瞞に本作を溢れさせてしまっている。
 えげつないブラックな笑いがウリの本作ですが、これでは全然ブラックではない。「相手が悪人だから何をしても許される」っていうドラマは、自分もまた「悪」だと認めてはじめて成り立つのに、この作品のキャラクターないし制作者たちは自分を悪だとはこれっぽっちも思っちゃいない、ぺらっぺらの正義感だけで、彼らに復讐をさせ、しまいには反戦をうたわせたりする。

 あ、あと、バジルの銃弾を頭に埋め込んだままで死ぬかもしれない云々の話はどこに行ったの? なんか活かされないまま放置されていたけれど…例えば、頭蓋骨に穴があいていることで、ロボトミーみたいな感じで、幻覚を見ていただけでしたってオチだったら、本作のキレイごとも壮大なブラックユーモアになって、その意味もあったんだろうけれど…。

 以上、本作はオシャレでキュートな美術やアクション、台詞に音楽などで圧倒させるけれど、その実なんだか中身空っぽの映画に見えてしまうのである。


 もちろん、さすがジュネで、いいところはたくさんある映画なんです。
 先に「オシャレでキュートな美術やアクション、台詞に音楽などで圧倒される」なんて書いたけれど、それも大袈裟ではなく、古道具屋の端にこっそりある埃を被ったブリキのオモチャのようセンスで隅から隅まで彩られた映像はさすがで、それだけでももちろん見る価値はあります。例えば7人の住む家(?)のごちゃごちゃしたデザイン、軟体女の奇妙な動き、主人公が冒頭で死にかけた時に見る走馬灯が、停電でろうそくをせっかくつけたのにすぐ停電が収まって、ろうそくを消したらまた停電になって…っていうなんとも言えないしょぼいコントなところとか、映画でおなじみ双眼鏡から除いたショットで、そのレンズに傷がつきまくっているセンスとかも好き。『アメリ』でおなじみのタンゴ調の音楽も素晴らしいと思います。
 
 そんなわけで、もちろん「映画は見た目」基本そこそこ面白いんですけれど、マルク・キャロと組んでいた頃は彼らが最も嫌いそうな展開や人物描写が目白押しで、それががっかりな作品でございました。まぁ愚痴を重ねましたが、つまらなくはない作品なのは確かです。こんな駄文のせいで食わず嫌いなどせぬようおねがいします。

 木村カエラレベル。

 次回、観に行った映画がまだないので、サイコロを転がしますね。観に行くべきかどうか悩んでいる映画がたくさんあるので。

1枠.『瞳の奥の秘密』…予告編が面白そうで、大変評判がいいようなので。

2枠.『バイオハザード4 アフターライフ』…3D頑張っているみたいです。実は『パート1』しかみていないのは秘密です。

3枠.『オカンの嫁入り』…宮崎あおいちゃん出てますので。

4枠.『ジャーロ』…ダリオ・アルジェントですし、まぁ当たらなくても観に行く率高いですけど、監督曰く「俺の映画じゃない」そうな。

5枠.『怪談新耳袋 怪奇』『恐怖』以降、Jホラーブームが個人的にきておりまして。

6枠.『トイレット』…荻上直子監督ってそこまで好みではないんですが、今回は面白いとか。あと、このサイコロ映画のパクリ元である今週の『タマフル』の課題映画ですし。


 レッツサイコロタイム!

 ころりんころりん…さいころころりん…あぁ穴の中に入って、穴の中は大きな白いネズミが…うげッ気持ち悪い、大きい葛篭と小さい葛篭どっちがいいかって? 気持ち悪くていらねーよ!!

 で、サイコロの目は…

 『1』!!

 『瞳の奥の秘密』!!…なんか安心。
 てなわけで、次回は『瞳の奥の秘密』を見て参ります。


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