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「少年ジャンプ」と水木しげると映画とおもちゃと特撮を愛します。

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『ラブリーボーン』は程好い悪趣味映画だぼーん

ラブリーボーン

 このいんたーねっと、現状あんまり宣伝もしてないし、一つも他ページにリンクを貼ってもらってないし、映画の感想を書いてもたいして人が来ないんです。多くて10人ちょっと。が、先日の少年ジャンプ感想は一晩で28人。すげー、さすが国民的人気雑誌。前回限りと申しましたが、先日のサイコロ転がして映画に行った企画とか、気にならない漫画や映画を扱うのも一興なので、たまには全漫画感想も書かねばならぬかなと思ったり思わなかったり。そろそろまたサイコロ映画をやらないとね。

 ブログと言えば藤岡弘、先生のブログがイカしてます。さすがですね。

 そんなわけですが相変わらず映画の感想。今回はピーター・ジャクソンのへんてこサスペンス映画『ラブリーボーン』ざます。さあ!今日こそ短くまとめるぞ!

 映画館はTOHOシネマズ六本木ヒルズ。客層はレディースデーだったから女性が多く、年齢層は高校生くらいからおばあちゃんまでまちまち。レディースデーにしては空いていました。


ストーリー:70年代アメリカのある幸福な家庭に育つスージー・サーモンはごく普通の14歳の女の子。密かに憧れている上級生のレイとの初キッスに憧れている。そんな彼女はレイにデートに誘われ有頂天になっていたその日、突然近所に隠れ住んでいた殺人鬼ハーヴィに目をつけられ無惨にも殺害される。彼女の死は遺された家族に激しい衝撃を与える。その死を否定し独自に犯人を探す父親、娘が生きていた過去に縛られ前に進もうとしなくなった母親、明るく華やかだった姉に劣等感を感じたまま先立たれてしまった妹、更にこの世とあの世の境界で、現世に執着を抱き、家族たちの救いを願うスージー、そして殺害してしまった後悔の念と追われる恐怖に怯える殺人鬼ハーヴィ。彼らの魂に救いは訪れるのか、みたいな。まとめるの難しい。


 美輪明宏さんが神秘的なナレーションでCMしたり「あなたのオーラの色が見えます」みたいなホームページの変なコーナーがあったり、なんかこの映画の真髄を宣伝していないような。感動できますって言われてもいますが、そういうシーンもなくはないけれど、基本的にはサスペンス映画なのだと思います。
 宗教映画のような要素と、家族ものの要素、そしてサスペンス要素が混在している映画なのですが、その中でサスペンス要素が持つ比率というかインパクトが強い。家族ものの要素もしっかり描いているけれど。というか宗教映画の要素がちょっとお粗末。今回はそんな論旨。


 サスペンスシーンについて考える前にピーター・ジャクソンという監督について。この監督いまや『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズや『キングコング』の人ってイメージだけど、そもそもは『ブレインデッド』とかハイセンス悪趣味映画で名を馳せた人なわけで、その悪趣味映像には定評があります。
 他のこの監督作品にも共通して言えることですが、『ラブリーボーン』も、例えばハーヴィの持つおぞましく目を背けたくなるほどどす黒い「真実」の持つ描写や、幸福のオブラートがはがされた家族の持つ生々しく痛々しい葛藤の描写はとっても見事。
 一方で「きれいごと」の描写はちょっと苦手というかなんか胡散臭い。残酷で非常な「真実」への偏愛は強いけど、いわゆる「きれいごと」は書けない、そんな超絶器用なテクニックを持っているくせに根本的なところで妙に不器用な監督。『ラブリーボーン』はその傾向が強くでてるかなと。


 例えばこの監督の基本をきちんと抑えた巧みなテクニックも合わさって、作品の山場であるハーヴィーとある人物(ネタバレになるから伏せます)の静かな攻防の面白さはなかなかのもの。静寂とサディスティックなカメラワークが緊張感を高めるシーンの巧さはヒッチコック並かも。前述した「サスペンスの要素」はこのような点でスバラシイ。

 しかしそのドス黒く恐ろしい「真実」と対比されるように所々で挿入される、スージーのいるあの世とこの世の境目は、CGをふんだんに使い「美」を表現しているのでしょうが、あまり美しさが感じられない。というか作り物感がすげえ。
 この作品は「現実に目を向けて前に進め」ってメッセージがあるのですが、こんなどこかの新興宗教の宣伝映画みたいなCGの世界じゃ、非現実的な理想の世界に目を向けているようにしか思えない。ここら辺が「宗教映画要素」(=きれいごと)の弱さにつながっている。


 また「家族もの要素」「サスペンス映画要素」の良い所の例をもうひとつあげると、スージーの持つ家族に向けた愛情の描写より、殺人鬼ハーヴィーの日常生活(あまりに健常に生活しているところが恐ろしい)や、妹の姉に対するコンプレックスの描写の方が明らかに愛を持って描かれていたりする。


 さて、先ほど、「宗教映画」「家族もの」「サスペンス」の3つの要素があると書いたけれども、そうやって要素を分解されて観客に見られてしまったり、それぞれの描写に差が出てしまっているのは、それがどうもうまく解け合っていない点にあると思われる。
 で、とくに「宗教映画」の要素(スージーの死後の世界の描写)が浮いている。
 個人的な好みを言えば「サスペンス」と「家族もの」だけに絞って、シリアスに、そして重厚に、遺された家族たちや殺人鬼が魂の救済を求める物語として描いて欲しかったなと、でもまあそうすると内容が地味になって、『ロード・オブ・ザ・リング』以降のピーター・ジャクソンが期待されるものとは距離がうまれてしまうのだろうか。
 そういった点が不満でした。


 他に良かった点として、70年代アメリカの再現性とか。なんか古ぼけた8ミリカメラみたいな色調はアメリカの60年代末~70年代の映画の持つ懐かしさを思い起こさせます。ジェームス・イーハのソングトラックも懐かしくて、さわやか。こういうノスタルジイにあふれた世界の中で、殺人鬼ハーヴィーのおくるごくありふれた日常生活がまた生々しくて恐ろしい
 真実ときちんと向き合うキャラクターとして登場するスーザン・サランドン演じるおばあちゃんの役もなかなかいいです。もうちょっとうまくストーリーに絡める形で活躍させて欲しかったけど。

 逆に良くなかった点として、警察官が全体にわたってあまりに無能すぎなところとか、霊が見える不思議少女の扱いがかなりいい加減だったところとか。あとはやっぱり全部の要素がうまくまとまってないで、あまり掘り下げられないままのところですよね。


 まぁ例によっていろいろ文句ならべましたが、巧みの演出といった感じで、プロがちゃんと映画を撮れば、まあ面白いということを表しているような映画なので、観に行って損はないと思います。

 次回は皆さんお待ちかね、今週感動の最終回を迎えた『侍戦隊シンケンジャー』の特別編『スーパー戦隊祭 侍戦隊シンケンジャーVSゴーオンジャー 銀幕BANG!!』について感想を書きたいと思います。あ、思い出しただけでなんかウルってきた。
 
 あ、コメント…なんでもいいから…どなたか…して…欲しいな…。
 1年ぶりに読んだら、あまりに読みにくい文章だったので、多少読みやすく修正しました。ごめんなさい。それでも読みにくいですね。(2011/05/15)
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テーマ:最近見た映画 - ジャンル:映画

  1. 2010/02/10(水) 00:31:36|
  2. 映画ラ行
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4
<<『スーパー戦隊祭 侍戦隊シンケンジャーvsゴーオンジャー銀幕BANG!!』はタイトルが長いよ。 | ホーム | 「週刊少年ジャンプ」2010年10号の一言感想>>

コメント

No title

読んだよ!
まだ観てないですが、これは映画館で観たほうがいい映画なのかなと思ってます。
  1. 2010/02/16(火) 03:12:03 |
  2. URL |
  3. 神山 #-
  4. [ 編集 ]

うほ!コメントじゃねえか!珍しいや!
考えてみるとビデオでも十分って作品は数あれど、映画館で見た方が良いってのは全ての映画に当てはまるような気がしないでもないです。どんなダメ映画でも映画館で見るとじゃっかん楽しい。ビデオの方が楽しいって映画あるのだろうか?
まあ集中しなくていいからだらだらストーリーだけ追ってればいいなんて時はビデオが好都合かもしれませんね。そういう映画の楽しみ方もあるし。
  1. 2010/02/16(火) 11:23:49 |
  2. URL |
  3. かろプッチ #-
  4. [ 編集 ]

もちろん全ての映画は映画館で観るべき。だってスクリーンで流されるように作っているし、それがベストな鑑賞法ですもの。それは映画ファンとしての見解。
でも一消費者としては貴重な時間とお金をそこに費やして自分に得るもの(大抵は感動)があるかを想像し判断し決断せねばならぬ。そこで初めてその映画に投資するわけですね。
その意味で「映画館で観るべき」と判断しています。
ってそんなのわかってるだろうけど!せっかくコメントしたのに食いつかないでくださいよ!
  1. 2010/02/16(火) 13:32:10 |
  2. URL |
  3. かみやま #-
  4. [ 編集 ]

あああ、ごめんよ、別にかみついたわけではなく素朴な疑問ですよ。ビデオで見た方が楽しい映画があっても楽しいじゃないと思って。
  1. 2010/02/16(火) 14:14:31 |
  2. URL |
  3. かろプッチ #-
  4. [ 編集 ]

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