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『怪談新耳袋 怪奇(『ツキモノ』編)』は富士急ハイランドみたいだよ。

ノゾミ

 また映画感想がたまってきましたので、今回はさくさくいきますね。『怪談新耳袋 怪奇』より『ツキモノ編』の感想です。

 観に行った映画館はシアターN渋谷。しょうこりもなく映画Tシャツ(『ゾンビ』)を着ていったら、店員さんが同じTシャツを着ていて恥ずかしかったです。水曜1000円の日だったので満員でした。翌々日はライムスター宇多丸さんが脚本の三宅竜三宅隆太さんとトークライブをやっていたそうな、行きたかったな。ここの映画館の客層はいつもちょっと怪しめ。何故だか太った人が男女問わず異常に多かったです。この手の映画を観に行くと必ずいる、上映中やたらとツッコミ入れたりビニール袋をずっとガサガサさせてお菓子を食べていたりという、恐がりたがりのマナーがよろしくない女の子数人と、真野恵里菜ファンも多いのかな、あと「映画秘宝」っぽい方々と。あれ? なんで落ち着いているんだろう…?


概要:BS-TBSの「怪談新耳袋」シリーズの劇場版第4弾で二本立てオムニバスの前編。監督は現在公開中『東京島』の監督篠崎誠。脚本は『タマフル』リスナーにはおなじみ三宅隆太。
 ごく普通の大学生・桐島あゆみ(真野恵里菜)は、大学へ向かうバスで、しゃっくりを繰り返し、ブツブツとつぶやき続け、震える謎の女性に遭遇。その後、大学で授業を受けていたあゆみの前に、バスで見た謎の女性が現れる。突如教室に侵入してきた女性は、学生たちをパニックに陥れるが……。
「シネマトゥデイ」より抜粋)


 笑いと恐怖は紙一重、『ゾンビランド』のように、恐怖は笑いの題材としてはうってつけである。テレビシリーズの『怪談新耳袋』はコメディっぽい話けっこうあったし。今回の論旨はその「笑い」とジャパニーズホラー表現との関係について。


 他のホラージャンルの例にもれず早々に消費されつくした感のあるJホラー表現だが、同じ貞子的な髪の長い白い服の女が這ってくる幽霊でも『リング』『邪眼霊』などのおぼろげな幽霊表現の行き着いた先が『恐怖』だとしたら、今作は『呪怨』などのハッキリクッキリした幽霊表現のが行き着く先に何があるか、それを感じさせる作品であり、ハッキリクッキリしたら、観客に(本来伝わってしまうと恐怖を台無しにしてしまう)「幽霊の主観」は伝わりやすくなってしまう罠があり、「恐怖」は「笑い」へと移り変わっていく。今作はそれを逆手に取って「お化け屋敷」的な恐くて楽しい映画を作り上げた。そこんとこを考えたい。


 先述のように、この作品に登場する幽霊はJホラーお得意の貞子系容姿・特徴を持ったキャラクターなのだが、普通の人間に「とり憑いた」という設定で、殴るとぶっ飛ぶのである。後ろから頭ぶん殴ると気絶するし、やたらとぴょんぴょん跳ね回ったり忍者のようなアクロバティックな動きをしたりとやけにアクティブだし。『13日の金曜日』でジェイソンがやたら人間くさい行動をとったり、『チャイルドプレイ』でチャッキーがセックスしたり夫婦喧嘩したりと、そういう得体の知れない化物が人間くさい行動をとると人は安心して笑ってしまうように、あのゆっくり微妙に人間っぽくない動きで這いずり回る貞子が、『ニンジャ・アサシン』を彷彿とさせるアクションにて真野恵里菜ちゃんとキャットファイトするわけだから、これは笑わずにはいられない。場内ずっとクスクス笑いにあふれていました。

 でもおそらくこれは意図的な笑いで、貞子が仲間由紀恵になったように、もしくはトイレの花子さんが正義の味方になったように、「ジャパニーズホラー」というジャンルも定着しきって消化されきった今、こうやって「笑える人だけ笑える自己パロディ」の方向性でも一種の活路を見い出していくんだろうなと感じさせられた。そこにはもはや『女優霊』が見せた気が触れそうになるほどの恐怖もなければ、高尚なセンスも感じられないが、適度な恐さと適度な面白さを提供する「お化け屋敷」のような体験を可能としている。

 それはもちろん不満点にも繋がっていて、Jホラー的な恐怖表現の限界を認め、更なる飛躍を諦め、観客を震え上がらせるというホラー映画に最も重要な挑戦から逃げてしまっているようにも見える。

 どうせ笑いで攻めるのならば、いっそのこと、真野恵理菜ちゃんが死地に追いやられる事で逆に生きる欲望をむき出しにして、幽霊とがっつり戦いあえばもっと良かったのに。せっかくJホラーには珍しい物理攻撃で倒せる幽霊だったのに…。スーツが入っていたあの大きな袋には他にもヌンチャクやチェーンソーが入っていた!みたいな、展開でさ。したらば後編の『ノゾミ』でのシックな真野恵理菜と二種類の彼女が楽しめて、アイドル映画としても奥行が出たのに…。
 真野恵理菜さんはまだ幼さが残るけど、あと数年したらカワイコちゃんになりそうですね。


 他に不満点として、基本的に映像がしっかりしている分、幽霊の特殊メイクや非人間的な演出が安っぽいのが残念。15年くらい前の『スーパー戦隊』シリーズの怪人のようなメイク。もうちょいお金がかけれたらなあ…。「ミザルキカザルイワザル…」っていう幽霊の声も機械が合成した音丸出しで萎えるし。
 それと、いくらなんでも物語映画なのに自動販売機にモザイクかけるのはやめてほしい。その過剰な自主規制に何よりゾッとしました。


 以上、お化け屋敷風映画としては十分に楽しめましたが、その「お化け屋敷風映画」という言葉には強い不満点もかくされているよっていう。まぁ怖がりたがりの人にはあんまりオススメできませんが、決して言われているほど悪い作品ではないと思うのです。
 さとう里香レベル。

 次回は、今回の後編『怪談新耳袋 怪奇』より『ノゾミ編』の感想でございます。

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