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『侍戦隊シンケンジャー』とは結局なんだったのか その1

シンケンジャー 「特集」というコーナーを作ってみました。たまには映画感想とかジャンプ感想以外のこともやろうと。おお、なんかブログの軸がぶれてきた。

 で、今回は前にお知らせした通り『侍戦隊シンケンジャー』について、どこら辺が楽しい作品だったのか、理屈っぽく考えてみようかと。で、長くなりすぎまして、あんまり読みにくいので、2回にわけて書きますね。

 まず簡単な作品解説から。本作はスーパー戦隊シリーズ第33作目にあげられる作品で、放送期間は2009年2月15日から2010年2月7日。あらすじは、侍戦隊シンケンジャーは「殿」と呼ばれる志葉家の当主と、その家来の侍たちで構成され、古来から人間を苦しめていた三途の川に住む「外道衆」と戦ってきた。現代の日本、十七代目当主が命と引き換えに封印した外道衆の大将である血祭ドウコクの復活を知った十八代目当主にあたる志葉丈瑠とそのお付きの爺は、四人の若き家来たちを招集し、新たな侍戦隊シンケンジャーを結成する。従順に侍としての使命に従う者、侍しか生きる道がなく健気にその宿命に従う者、丈瑠たちをいぶかしみ距離をとって接する者、その時代錯誤な風習に反抗する者、侍ではなく友人として丈瑠に近づく者、様々な感情と戦いを乗り越え、シンケンジャーやその仲間たちは成長していく。

 作品の特徴としてその思い切ったデザイン(顔に「土」って書いてあるヒロインって!!)、敵デザイン(篠原保の職人的な恐怖デザイン)、殺陣アクション(丁寧。『ゲキレンジャー』以上に長回しのアクションシーンがある)などなど特筆したいことはたくさんあるのですが、やはりメンバーに主従関係があることではないかと。単純な上下関係ではなく「お殿様」と「お侍」という明確な階級差がある関係。そしてその関係性が展開される舞台が「現代」であるということだと思われます。この物語は、スーパー戦隊メンバーの中で主従関係があるという要素を活かして、現代を舞台に、侍たちの人間関係を丁寧に描くいわばSFなのだと思います。
 「SF」の一つの定番な手法として、その時代や世界にもし何かそぐわないもの(例えばタイムマシン)があったとしたら、その日常はどう変化するかを描くというのがあります。藤子F不二夫なんかが得意とするやつ。この作品はもし現代のこの世に侍がいたらどんな日常かといったSFを真面目に丁寧に描いている。
 プロデューサーの宇都宮孝明は「真面目にバカなことをする」という制作のテーマを掲げていたそうですが、現代における「殿」と「家来」の人間関係の物語なんて例えば「月9」なんかで映像化しようとしたらコメディにしかならないところを、基本的にどんなくだらないことをやっても許される『スーパー戦隊』シリーズという番組の特性を活かすことではじめて、「真面目」に作ることが出来ているのだと考えられる。

 さらにまる一年全49回を放送できる『スーパー戦隊』という特殊な番組形態は、微妙な人間関係の変化を丁寧に描くことに非常に適している。
 またこの作品を語るとき、最も重要な人物の一人として小林靖子という脚本家があげられます。特撮作品だと『仮面ライダー龍騎』とか『仮面ライダー電王』とか書いた人。あとは『美少女戦士セーラームーン』の特撮版や戦隊ものだと『未来戦隊タイムレンジャー』『星獣戦隊ギンガマン』。よく「萌え」の概念を語るときに言われることですが、男性はキャラクター単体に萌えて、女性はキャラクターとキャラクターとの関係に萌えると。エロ漫画なんかで言うと、男性向けエロ漫画は性的対象の女の子がエロければ相手は彼氏でも暴漢でも触手であっても構わない。一方で女性向けエロ漫画は性的対象とその相手が誰であるか、そしてそれがどんな関係であるかが重要であるみたいな、下品な例で申し訳ないですが。まぁその定説にどこまで真実味があるのかはよくわかりませんが、この小林靖子さんはおそらくどんなに軽く見積もっても少なからずオタク的てかいわゆる腐女子的な要素はあるんではないかと思われる脚本家で、それはそれは、派手ではないが、キャラクター同士の関係性の微妙な動きを描くのがとてもうまい。褒め過ぎなのは重々承知で特撮界の向田邦子。

シンケンイエロー←顔に「土」って書いてあるヒロイン  外道衆←まさに外道な悪役デザイン

 というわけで、この作品の面白さの秘訣は、現代における「殿と家来」というSF設定における微妙な人間関係の移り変わりを丁寧に描くことに成功していることなのではないかと。そういう論旨で次回は例証編、これらを「登場人物」「悪役」「終盤の展開」という3つの例にて説明していこうと思います。
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テーマ:侍戦隊シンケンジャー - ジャンル:テレビ・ラジオ

  1. 2010/02/20(土) 01:24:01|
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