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『仮面ライダー×仮面ライダー オーズ&ダブル feat.スカル MOVIE大戦CORE』は東映版『恐怖劇場アンバランス』だよ。

W&オーズ

 皆さま、あけましておめでとうございます。
 いつまで続けるかわからないこのブログですが、今年もよろしくお願い出来ればお願いいたします。

 皆さんやっておられるような「2010年度映画ベスト10」みたいのやりたいのですが、とりあえず2010年以内に観た映画の完走があと2つたまっているので、先にそちらを消化してしまおうと思っております。


 そんな今回はなんてアホなタイトルでしょうか『仮面ライダー×仮面ライダー オーズ&ダブル feat.スカル MOVIE大戦CORE』の感想です。

 観に行った映画館は丸の内TOEI。前回の『ゴダール・ソシアリスム』のあとハシゴして見たのですが、あまりの作風の違いになんだか気持ち悪くなってしまいました。
 客層はちびっ子とその保護者達が多めでしたが、男性の一人客もちらほら、あと大学生っぽい大人数もいました。劇場が大きめなので、混雑している風には思えませんでしたが、まぁ少ない風ではありません。ちなみに本当は新宿バルト9で見ようとしていたのですが、連日19時の回が売り切れだったので諦めました。


概要:現在放送中の仮面ライダーと前作の仮面ライダーが競演する『MOVIE大戦シリーズ』第2弾。監督は『平成ライダー』シリーズのほぼすべてを監督した事のある田崎竜太。脚本は『仮面ライダースカル メッセージforダブル』編をTV版同様三条陸が、『仮面ライダーオーズ ノブナガの欲望』編はTV版とは違う井上敏樹が、『MOVIE大戦CORE』編では両者が共同執筆する。

・『仮面ライダースカル メッセージforダブル』のあらすじ。
 鳴海亜樹子(山本ひかる)は紆余曲折の末に芽生えた照井竜(木ノ本嶺浩)との愛を育み、結婚を間近に控えて有頂天になっていた。だが、結婚式当日も変身して戦おうとする竜に激怒。"仮面ライダー"自体に嫌気がさす。途中、亜樹子はW(桐山蓮/菅田将暉)が謎の怪人と戦う場面に遭遇。その怪人が所持していた「メモリー」のガイアメモリの力によって、亜樹子の意識は11年前の風都へ飛ばされる。11年前の風都で起きた「風都で最初に起きたドーパント事件」を通して、亜樹子は父の鳴海荘吉(吉川晃司)が仮面ライダースカルに変身した理由を知る。

・『仮面ライダーオーズ ノブナガの欲望』のあらすじ。
 鎧を身を纏った織田信長のミイラが発見され、鴻上ファウンデーションは、セルメダルを用いた最先端技術で、織田信長をホムンクルスとして蘇生させた。青年姿で蘇生したノブナガ(大口兼悟)は記憶を失ったまま、鴻上生体研究所を脱走する。偶然、ノブナガと出会った火野映司(渡部秀)は、ノブナガの面倒を見る事に。だが、ノブナガの心には尽きぬ欲望と自分を殺した者への復讐心が秘められていた。そして、映司らの周辺で信長に縁ある人物の子孫が襲われる謎の通り魔事件が発生する。

・『MOVIE大戦CORE』のあらすじ。
 ガイアメモリとコアメダルが融合し、"過去の仮面ライダーの記憶"という力を得た、凶悪な仮面ライダーが誕生した。Wとオーズは、その脅威を喰い止めるために地球の中心である「核」に向かう。

wikipediaから抜粋


 長い映画史をひも解くと「共同監督」や「共同脚本」なんてのはうまくいったためしは少ないわけで、まぁ今回も不安が的中。不安というか予想かな。『オーズ』編が『W(スカル)』編の足を引っ張りまくっています。
 ただそんな怖いもの知らずの企画を、「面白げだから」「売れそうだから」というある意味無邪気な理由でやってしまい、たまに本当に面白いものを作ってしまう東映の特撮映画は実は本人も気づいていないところで色々とチャレンジャーなのではないかと思う。しかしそれが下手こくと本当にひどいことになる。本作はそういう東映特撮映画のいい面も悪い面も見えた映画でした。


 で、まず本作の何が面白いかという点。去年の『仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド MOVIE大戦2010』同様、二つの話が短編としてそれぞれあって、それらがきちんと一つの映画として独立していながら、一つの話に収束していくって展開が新しくて好きです。

 続いて駄目な点としては、これが普通のオムニバスならば、「良作もあればアレなのもあった」で事足りるけれど、あくまで一つの作品として見てしまうとき、一つの短編がダメだと作品全体の質を落としてしまう点。前作『2010』でも『ディケイド』編がちょっと足を引っ張っていましたが、それでも地味な作風の『W』編とド派手な作風の『ディケイド』編ってことで、まだ別個の短編として鑑賞することが出来たのだけれども、本作にいたってはどちらも劇場版にしては割と地味な作風なうえ怪人もプテラノドンヤミーと共通のもの。どうしてもそれぞれの短編を切り離して見ることができない。それで先述したように、クオリティの高い『W』編に比べて、『オーズ』編や『MOVIE大戦CORE』編の出来がなんとも…。 


(1)まず『仮面ライダースカル メッセージforダブル』編の感想から。
 去年の『MOVIE大戦』で登場して人気だった仮面ライダースカルの誕生秘話。
 「ヒーローは孤独なもの」とはよく言われるが、『仮面ライダー』は孤独孤独言っている割には、やれおやっさんだの二号だの滝だのライダーガールズだのライダー少年隊だの、ごちゃごちゃと仲間がいて、どこらへんが「孤独」なんだよとツッコミ入れたくなることが多い。

 で、この『W(スカル)』編、何故ヒーローが「孤独」と言われるか、そしてどんなに「孤独」になろうと、正義のために戦うというテーマが描かれている点が良かったです。

 主人公仮面ライダースカルこと鳴海荘吉は、家族もいる、仲間もいる、彼を慕ってくれる女性もいる…と、まるで孤独ではない、端から見れば充実している。しかしながら、例えば相棒で親友のマツは荘吉を慕う一方で、その才能や人気に嫉妬していたりと、どこか孤高な存在である。また例えば『キック・アス』で問題視されていたように、守りたい者がヒーローの近くにいては逆にその守りたい者を傷つけてしまう。それを象徴するように、荘吉もまた、私立探偵から「仮面ライダー」へとなったとき、「愛する人に触れると爆発させてしまう」というスパイダードーパントの罠にハマり、守るべき者(娘の亜樹子や歌手のメリッサ)に触れられなくなる。

 そしてそれでも彼と一緒にいた相棒のマツ(山本太郎)には悲劇が訪れてしまう。

 そして鳴海荘吉/仮面ライダースカルは、愛する者を守るため、愛する者とは絶対的な距離を取りながら守るヒーローとして活躍することになったのである。

 一方で、「二人で一人の仮面ライダー」仮面ライダーダブルはヒーローには珍しく、「孤独」ではない存在である。「ダブル」に変身できる「ダブルドライブギア」は荘吉が二人に渡したものだが、それは、相棒同士二人で戦えるように、彼らだけは「孤独」にはならないようにと願ったからではないだろうか。

 このように、この『仮面ライダースカル メッセージforダブル』編は、ヒーローがなぜ「孤独」なのか、そしてどんなに「孤独」であろうと正義のために戦うということがテーマとして描かれていると考える。

 あと「孤独」と言えば、シリーズ中おそらく最も「孤独」だった元祖『仮面ライダー』の初期、いわゆる『旧一号編』の怪奇ドラマ路線をなぞっているのも良かったです。蝙蝠男とか蜘蛛男とか。

 不満点は、スカルへの初変身の際、もっと語り草になるようなインパクトある因縁めいたエピソードが欲しかったけれど、割とアッサリ変身してしまい、物語的にも映像的にもインパクトに残らなかったのが残念。
 ただ鳴海荘吉主役でガッツリした長編を一本撮ってほしいくらい、鳴海荘吉役の吉川晃司含め、仮面ライダースカルはカッコイイです。
 あの風車の羽で変身前と後が見え隠れするシーンとかも、いい演出だったと思います。貫禄ある吉川晃司だからこそ絵になっているのではないかと。
 あと山本ひかるがかわいくなっていた。


(2)続いて『仮面ライダーオーズ ノブナガの欲望』編の感想。
 脚本がね、いつもの小林靖子さんじゃなくて、井上敏樹さんなんですね。色々と問題ありな脚本家と言われている。
 彼の問題点をかんたんに言うと、作品に対する作者の自己愛が溢れすぎている作品が多い昨今、あまりにも作品に対する愛が感じられないこと。
 まず『オーズ』きちんと理解してないでしょっていう箇所がとても多い。設定をさらりと読んで、その設定を誇張させ目立たせればなんとかなるんじゃないかと思っている節がある。
 例えばいちばん酷かったのが序盤、アルバイトで稼いだお金を浮浪者や浪費家のOLに配っているシーンがあるんだけれど、火野映司は、いくら無欲というキャラ付けであろうが、いくらなんでもそこまではしないよ、とか。
 あと鴻上社長(宇梶剛士)はあまりに頭おかしくないか? 織田信長を蘇らせたり、仮面ライダーバースのスーツを貸したり、「欲望を集める」って目的のためとはいえ、あまりに行動が回りくどいというか荒唐無稽すぎないか? 何をしたいのかもうよくわからない。
(これらの問題点に関しては、この映画の脚本が『オーズ』本編が始まる前に作られたもので、それぞれの具体的なキャラクター性の細部までは分からなかったっていうのが原因っぽいけれど、まぁそんなこと観客は知ったこっちゃない、事前に綿密な打ち合わせをしておけば回避出来た問題であろう)

 で、この映画「え?ノブナガって二人いないの?」って思わせる箇所が多いんですよ。
 最初、ノブナガが復活したら突然外に逃げ出すんですね。で、次のシーンで、産まれたばかりなのにどういうわけか明智光秀の子孫のリストを持って明智の子孫を殺しているというやたらせせこましいノブナガがいる。で、そのシーンの後半で映司に拾われて彼と仲良くなる何も知らない純真無垢なノブナガが登場するんです。これノブナガが二人いますよね?
 で、更に、特撮ファンの中では「井上ワープ」と呼ばれている、時間経過など感じさせないのに、ショットが移り変わったら、同じ登場人物が全く別の場所に移動しているという、ヘンテコなクセがあって、それを多用しているせいで、違う場所にもう一人のノブナガがいるように思えてしまう。

 このように、ノブナガはどう見ても二人いると思われるのに、単にこれミスリードとかではなく、演出が下手なだけで、明智光秀の子孫をちまちま殺していたノブナガも、純真無垢なノブナガも、野望を抱きながら映司と仲良くなっていくノブナガも、全部同一人物でしたという身も蓋もない展開。

 あと、「ノブナガエンタープライズ」って会社名ダサすぎないか? とか、自己紹介のとき「織田信長です」というと、ヒロインの比奈(高田里穂)が「え?まさかあのノブナガ!?」と一発で信じるアホさ加減とか。
 それとノブナガが死に際に水仙の花を、彼が恋したバレエダンサーに渡してくれとか映司に言うのだけれど、今までそんな水仙のエピソードなど何にもなかったため、「とってつけた演出」も甚だしい、唐突すぎて死に際に錯乱しているとしか思えない描写になっている。
 あと最後の戦いでバレエが流れるシーン、井上敏樹脚本では戦闘中にクラシック流したり高級料理作ったりするシーンを挿入するの、頻繁にあるのですが、そういう誰も喜ばないセンスの演出見ると、ただ自分の「ハイソな趣味」をひけらかしたいだけなんじゃないかってうがった見方をどうしてもしてしまいます。

 このようにたった30分ほどの短編に、『SPACE BATTLESHIP ヤマト』なみの突っ込みどころが入っていて、まぁこういう細かいツッコミなしにしても、「物語の欲求」が結局なんなのかよくわからない、「ノブナガの欲望」なのか「ノブナガの過去」なのか「ノブナガとバレリーナの関係」なのか、そこらへん、何を言いたい映画なのかよくわからない作風になっています。おそらく物語作りの基本中の基本の主題とか起承転結とか物語の欲求とかそういうの考えないで、テキトーに思いついたそれっぽいアイディアをテキトーに物語っぽく見えるように並べただけなのではないかと。
 

 良かった点もありますよ。信長が仮面ライダーになったらってワクワク感とか、仮面ライダーと織田信長の対決っていう、これも一つのクロスオーバーの楽しさがあったり。


(3)で、最後にダブルとオーズの共闘『MOVIE大戦CORE』。
 オーズとダブルは前回の映画『仮面ライダーW FOREVER AtoZ 運命のガイアメモリ』ですでに共闘済みだからアッサリとしたものです。「また世話になるな」程度。先述したように、紆余曲折の全く違う世界の事件を経て、二人が出会い、ついに同時変身って展開は感動いたしましたが、予告編で流しすぎなので、けっこう感動も薄れていました。

 あと仮面ライダーアクセルと仮面ライダーバースという二号ライダー同士の共闘は意外で良かったです。こちらも同時変身して欲しかった。
 まぁ、クロスオーバーと言えば『スーパー戦隊祭 侍戦隊シンケンジャーvsゴーオンジャー銀幕BANG!!』が素晴らしかっただけに、こちらはちょっとしたお祭り映画のお約束と言った感じに見えてしまいます。クロスオーバーを全面に押し出していきたいなら、『W』編と『オーズ』編にももっと色々二人が共闘していくまでの伏線絡めていくべきじゃね? あとお約束のライダー同士の戦いとか見せるべきじゃね?

 「過去」にいた仮面ライダーを描いた『W(スカル)』編「過去」のヒーローが現代にやってきた『オーズ』編、そして「過去」の仮面ライダーたちの記憶の集合体が登場した『MOVIE大戦CORE』編と、総じて「過去」をテーマに描いているのかなぁなんて、思いましたが、この『MOVIE大戦 CORE』編や仮面ライダーコアの登場に終結するように、全てのエピソードや「過去」というテーマを絡めながら話を進めて欲しかったところ。『W』編も『オーズ』編も、『MOVIE大戦CORE』編とはほぼ関係ないストーリー展開で驚きました。

 これはやっぱり三条陸なり小林靖子なり、器用な脚本家が一人で3本とも書くか、プロデューサーなり監督が一つの結論にキレイに向かうべく全体を操作する必要があると思うんです。ていうかそれれっきとした監督の仕事だよね。

 「過去」を知ることで人は前進する。冒頭、周囲の人間が皆、戦いに明け暮れる運命の仮面ライダーであることに嫌気がさしていた亜樹子も、仮面ライダーが孤独な戦いをする中、仮面ライダーの周囲も「孤独」な戦いをしていくものなのだ、という結論に至る。父親荘吉の意志を継いでいる彼女もまたヒーローなのではないかという解決が『仮面ライダーW』らしくて粋で良かったなと思います。『オーズ』編無い方が、キレイに纏まるんじゃないかな?

 あ、あと前回の映画『仮面ライダーW FOREVER AtoZ 運命のガイアメモリ』にも登場の仮面ライダーW サイクロンジョーカーゴールドエクストリームのスーツがださいです。お尻の辺りの生地の余りっぷりとか、なんかだるんだるんになっている。


 以上、一つの映画として見るのは無理があり、しかしそれが一つの物語に収束していくという展開は面白いけれど、俯瞰して一つの映画として見るとあまりにアンバランスに見えてしまうという、なんともヘンテコな感触の映画であったと思います。『W』編が良かっただけに余計悔やまれてしまいます。まぁなにはともあれクロスオーバーは楽しいです、来年もやってくれるだろうか。

 ちすんレベル。

 次回は2010年度最後の映画です。また特撮ヒーローモノでごめんなさい、『ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国』の感想です。
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テーマ:映画館で観た映画 - ジャンル:映画

  1. 2011/01/03(月) 22:55:14|
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