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『ソーシャル・ネットワーク』は模型みたいな映画だよ。

ソーシャルネットワーク

 今週の『天装戦隊ゴセイジャー』は対ゴセイナイト続き。ゴセイナイトを第三のくさびにしようとする天使のブラ様でしたが、ゴセイジャー達はゴセイナイトを倒せないので彼はくさびにならない。で、実はそれはたんなるおとりで実は、アラタがゴセイナイトと戦いあっているうちに片手まで傍役達が倒したどう観てももう一人のくさびっぽかった怪人がやっぱりそうだったのだーって話。まわりくどい!!てかハナからバラすなよ!!
 あと山田ルイ13世が、ゴセイジャー達のこと知っていたとか。そもそもなんで隠していたのかよくわからないや。
 あとあとゴセイナイトとの戦いで、口の回りが砂にまみれて頬が打ち身で赤く染まったアラタが、石橋貴明のよくやるホモキャラのメイクみたいでした。

 さて、今回は今年はやくも1位じゃないかと噂されている『ソーシャル・ネットワーク』の感想ですが、果たして皆が皆感想をそこら中で述べられている中、僕が書く必要があるかどうかはありませんが、まぁ観た映画は全部書くというルール上、一応、簡単に書きますね。

 観に行った映画館はTOHOシネマズ六本木ヒルズ。はやく値下げが実践されないかな。
 夜遅くの回に行ったので、そこまで混んではいませんでした。若いカップルと会社帰りのサラリーマンが多め。前過ぎる席に座ってちと後悔。


概要:"facebook"誕生の裏話を書いたベン・メズリックのノンフィクションを基に『セブン』『ファイトクラブ』のデヴィッド・フィンチャーが監督し映画化。脚本はアーロン・ソーキン。
 2003年の秋。ハーバード大学の学生にして天才プログラマー、マーク・ザッカーバーグ(ジェシー・アイゼンバーグ)は、恋人エリカ(ルーニー・マーラ)にフラれた腹いせに、学内のデータベースをハッキングして、女子学生たちの顔写真を使った人気投票サイトを作ってしまう。そんな彼の技術に目を付けたエリート学生で双子のウィンクルボス兄弟(アーミー・ハマー)が、学内交流を目的としたサイトへの協力を持ちかける。しかしマークは、親友のエドゥアルド(アンドリュー・ガーフィールド)を誘って、ハーバードの学生を対象としたソーシャル・ネットワークのサイトを立ち上げる。するとそれは瞬く間に登録者を増やし、急速に拡大していくのだったが…。
"allcinema online"より抜粋)


 "social network"を無理に訳すと「社会的な情報網」とでも言い表せようか、情報化された人と人の繋がりである。

 人は「情報」とされるとき、とても即物的なものになる。そして他者が手に余る時、人は人をモノ化して扱う。『ロストパラダイス・イン・トーキョー』でも語られたことだが、あれは障がい者の兄の面倒を見るのが大変という点で、弟が兄をモノ化しようとしていたが、この映画で語られる「手に負えなさ」はもっと身近な問題。
 インターネットや携帯電話の普及でここ10年程度で「友達」の概念が変わりつつある。その一つの例が「友達」の量の多さの変化である。「友達」の数の増加が歯止めが利かなくなり、手に負えなくなった我々は”social network”を生み出した。この映画はそんな物語だった。


 この映画は「即物的」な描写にあふれている。例えば作品のクールでペーソスの効いた雰囲気。理詰めで構成されて、誰にも視点の重みが行ってない無機質な感じ。また印象的なのはウィンクルボス兄弟のボートシーン、最近写真集なども出て人気の模型っぽく見える技法(ティルトシフトレンズという特殊なレンズを使う「逆ティルト撮影」という技法)で撮られ、有機性が失せている。またCGでわざわざ同じ顔にしたウィンクルボス兄弟の人間味のなさ、また意味よりもリズムを重視したマークたちの会話。女の子をその見た目だけで品評しまくるサイトに始まる他者の物質化。表面でしか事件をとらえようとしない裁判。
 そして感情を隠して、その「イヤなヤツ」という表層的な態度で内面を隠すマーク。

 更に映画冒頭でのマークとエリカとの会話はよく聞くとIQ、学歴、成績、所属クラブ…と人の価値をなんらかの価値基準に当てはめ、まるで商品のようにデータ化しようとする作業のようである。マークの才能であり悲劇でもあるのは、恋人に「ボストン大学なら仕方ない」という人情味など皆無の「評価」をくだし、それについて悪気がないことである。人を何かしらの物差しで測り「情報処理(=モノ化)」しようとしている。

 日本だとmixiの定着で影がうすい"face book"だけれど、総じてSNSは友達の簡易リストの役割がある。2000年前後からの携帯電話やインターネットの普及は我々の「友達」に対する価値観を量・質ともに一変させた。それは友達のモノ化。そこに人情の機微をデータ化する機能はない。実は本作にいわゆる悪人は出てこない。みんな灰色の人間であり、いいところもあれば悪いところもある。高飛車なウィンクルボス兄弟が真面目にボートでトレーニングしていたり、学校の理事長に軽くあしらわれるシーンなど印象的だが、ステレオタイプなキャラクターなど存在しない。しかしながらSNSは「友達」をステレオタイプに情報処理する。
 そしてマークも、増えすぎた「友達」を整理するために、友達をどんどんモノ化していき、たった一人の友達エドゥアルドすらもモノとして扱うことで、"facebook"を生み出した。

 そしてマークもまた周囲の「友達」にデータ処理される。「意地悪」「皮肉屋」「天ノ邪鬼」と(「天才」「裏切り者」「危ない奴」「億万長者」といった彼を評価する「マークの簡単な情報」をシンプルでカッコ良くまとめた日本版のポスターはすごく的を得ている)。

 冒頭エリカがマークに言い放った「あなたはサイテーよ」という言葉に対応するように、物語の最後に弁護士が放つ「あなたはそんなに嫌な人ではないわ」という、彼を即物的に扱わないただそれだけの言葉に胸が痛くなった。そう、当たり前のことだが、友達は表面上でのデータではないのだ。
 『スプライス』で語られたように、人はみな寂しい。"facebook"に登録してくれたエリカは、マークの「友達」になってくれたのだろうか? 巨万の富を手に入れたマークが鳴らすラストのクリック音の寂しい響きに僕は涙してしまった。


 以上、本作は古典的な大筋でありながら、21世紀以降変化してしまった「友達」の概念を、SNSを題材にクールに切り取った作品であると思う。

 若手曲者役者たちがとてもいい。『ゾンビランド』でおなじみジェシー・アイゼンバーグくんもいいですが、いちばん観客側の視点、天才でも金持ちでもない凡人のため孤立していくエドゥアルド役を演じたアンドリュー・ガーフィールドが素晴らしい。新スパイダーマン楽しみにしています。あとウィンクルボス兄弟やその腰巾着みたいな彼もいい味出していました。あと本作を象徴するようなミスター表面だけ人間を演じたジェシー・アイゼンバーグとか。

 まぁおススメしなくても観に行っているであろう。噂に違わぬ良い映画でした。

 佐々木希レベル(それは即物的なかわいらしさ)。

 次回はまたこんな映画を観に行ってましたフランスのアホ映画『デッド・クリフ』の感想。


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(2006/04/08)
本城 直季

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  1. 2011/01/29(土) 00:37:18|
  2. 映画サ行
  3. | トラックバック:5
  4. | コメント:0
<<『デッドクリフ』は登らなくても別にいい山だよ。 | ホーム | 『THE JOYUREI -女優霊-』を撮った意味がわからないよ。>>

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