かろうじてインターネット

「少年ジャンプ」と水木しげると映画とおもちゃと特撮を愛します。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

『グリーン・ホーネット』は高級な駄菓子だよ。

緑蜂

 今回はミシェル・ゴンドリーでこの題材という2度ビックリの『グリーン・ホーネット』の感想。3Dで見てきました。

 観に行った映画館はTOHOシネマズ六本木ヒルズ。客数はほとんどいなくて、客層もつかめない感じ。カップルが数組と外国人。


概要:ブルース・リーの主演で知られる60年代にヒットしたアメリカのTVドラマシリーズを劇場映画化。監督は『ヒューマンネイチュア』『ブロック・パーティ』『エターナル・サンシャイン』『恋愛睡眠のすすめ』『僕らのミライへ逆回転』のミシェル・ゴンドリー。製作総指揮と脚本は主演も務める『四十歳の童貞男』のセス・ローゲン。
 ロサンゼルス。幼少期に母を亡くし、新聞社の創業者である父に厳格に育てられるも、その反動で放蕩息子に成長したブリット(セス・ローゲン)。彼はある日、父(トム・ウィルキンソン)が蜂に刺され急死するという悲劇に直面してしまう。そして、突然社長の座に就いたブリットは、父の運転手カトー(ジェイ・チョウ)から驚愕の事実を知らされる。実は天才発明家であるカトーは、父と秘密裏に数々のハイテクマシンを発明していたのだった。父の遺志を継いで正義に目覚めたブリットは街に蔓延る悪党の一掃を決意し、グリーンのスーツとマスクに身を包んだ自分たちを“グリーン・ホーネット”(緑の蜂)と命名する。また、悪人を装った方が標的に近づきやすいと考えたブリットは、彼の新聞社の記事でグリーン・ホーネットを新たなワルとして世間に知らしめるのだった。ハイテク満載の愛車“ブラック・ビューティー”を駆って夜の街に繰り出し、悪党たちを次々と蹴散らしていくブリットとカトーだが…。
"allcinema online"より抜粋)


 この手のヒーローものの現代アレンジというと、やたらリアルに描かれるということが多い。代表的なところでは『バットマン』。80年代以降のフランク・ミラーなんかが手がけたブルース・ウェインの苦悩を描いたリアル路線のコミックは映画にも飛び火し、それでもまだコメディ臭を残していたティム・バートン版、ジョエル・シュマッカー版を経て、クリストファー・ノーランの描いた世界でリアルな『バットマン』ワールドは完成したとのではないかと思われる。
 で、こういったリアル方向というのは例えばアン・リーの『ハルク』や、サム・ライミの『スパイダーマン』シリーズにもある程度見られるし、これらは名作な方だから別にいいのだが、妙なリアルを追求してオリジナルのおおらかな魅力を廃してしまった平成『ゴジラ』シリーズのいくつかの作品や、リアルを勘違いしていた『仮面ライダー THE FIRST』など日本ではとりわけダメな方向へと発展しているものもある。

 で、『グリーン・ホーネット』であるが、元はラジオドラマ、そのあとテレビドラマ、でコミック化などもしたそうな。
 日本で知られているのはテレビドラマ版、僕は恥ずかしながら世代でもないので見たことはないのですが、ブルース・リーがカトー役で出ていたこと、『怪鳥人間バットマン』とたびたび競演したことなどから存在は知っている。

 で、少々脱線してそのテレビドラマ版『怪鳥人間バットマン』の話なのですが、僕はこのシリーズが大好きで劇場映画の『バットマン オリジナル・ムービー』はバートン版『バットマン』2作や『ダークナイト』と並んで大好きな『バットマン』映画だったりする。
 で、そのTVドラマ版『バットマン』の魅力は「駄菓子臭」ではないかと。敵味方もみんなコスプレして遊んでいるだけのような生温さ、大体のものがのりとはさみと工作用紙で作れるような手作り感、そこに60年代風のキッチュでファンキーでグルーヴィーな魅力が溢れている感じ、それを称して「駄菓子感」テレビドラマ版『グリーン・ホーネット』もそんな魅力に溢れていたときく。

 で、ようやく現代風にアレンジされた今回の『グリーン・ホーネット』の話。あのミシェル・ゴンドリーがアクションヒーローものを監督するときいてまったく予想がつかなかったのですが、テレビドラマ版の「駄菓子感」を正当に受け継ぎ現代に蘇らしている。この映画の最大の評価ポイントはここで、ヒーローものの現代アレンジの一つの結論がそこにはあると思う。

 本作における「駄菓子感」の例としては、例えばグリーン・ホーネットのまるで洗練されていないジタバタしたアクション。カーチェイスは『チキチキマシン猛レース』みたいに無茶苦茶だし。
 またチュドノフスキー(クリストフ・ヴァルツ)が次々と話を広めていくシーンの画面分割や、冒頭の車庫での倍速イチャイチャなど、ミシェル・ゴンドリーらしいというかスラプスティックコメディのような手作り感あふれる映画の面白さが「駄菓子的」
 またグリーン・ホーネットがけっして義勇の志ゆえに正義のヒーローになったのではなく、ヒーローになった理由は父親を見返すための金持ち道楽ゆえだったりする点や、チュドノフスキーがさんざん悩んだ末にブラッドノフスキーと名乗り始めるシーンに代表されるように、敵も味方も変な衣装着て遊んでいるだけという点、銃を振り回してちびっこのようにキャッキャしているだけといういい意味で子供だましな感覚も「駄菓子的」

 キャッキャッ遊んでいるだけって言えば、グリーン・ホーネットが役に立つんだか立たないんだかのギリギリのラインにいるところがとても好印象。肝心なところでは必ずヘマやらかすし。
 遊び感覚でヒーローになるっていう点や、サイドキックの方が優秀できちんとヒーローしているという点では、『キック・アス』にも近いかもしれませんね。あちらはもうちょい真面目に現実的なヒーローを描いていた反面、こちらは終止最初から最後までヒーローごっこしてるだけって感じだけれど。

 そもそもミシェル・ゴンドリーの他の映画も、『恋愛睡眠のすすめ』『僕らのミライへ逆回転』あたり特に、その手作り感が「駄菓子的」というかPTA主催の学校のバザーでお母さんたちが出す揚げパンみたいな感触ですので、彼がヒーローモノ撮ることがこういう『バットマン・オリジナルムービー』的な形になるのは、なるべくしてなったことかなとは思います。


 というわけで、ミシェル・ゴンドリーと肌が合わなそうなビッグバジェットのハリウッド大作のなかで、やりたいこときちんと見つけてやれたかなとは思いますが、不満点をあげるならば、それでももっと頭を搾ってオモシロアイデアを出して欲しかった。
 個人的には『恋愛睡眠のすすめ』のようにもっとオモチャ箱をひっくり返したようなハチャメチャでグズグズでお洒落に走っても良かったと思う。まあ、それだと流石に一般受けしないでお金回収出来ないのかな。
 友人は「あの手の監督にお金あげちゃダメだよ、考えなくなる」と言ってましたが確かにそれはございます。

 が、『怪鳥人間バットマン』が好きな僕としては、こういう形での現代的なヒーローモノってけっこう待ち望んでいたのもあってとても気に入りました。たまにはビッグバジェットをかけてこういうヒーロー映画を作るのも洒落ていていいのではないだろうかと。あんまり評判よくないっぽいけれど。
 あ、3Dはエンドクレジット以外どうでもよかったです。

 長澤奈央レベル

 次回はようやくです。リクエストくれた方遅くて申し訳ありません、14歳の監督が撮った長編映画『やぎの冒険』の感想です。

DARK KNIGHT バットマン:ダークナイト(ケース付) (SHO-PRO BOOKS)DARK KNIGHT バットマン:ダークナイト(ケース付) (SHO-PRO BOOKS)
(2009/09/01)
フランク・ミラー

商品詳細を見る

バットマン:キリングジョーク 完全版バットマン:キリングジョーク 完全版
(2010/01/21)
アラン・ムーア(作)、ブライアン・ボランド(画) 他

商品詳細を見る


バットマン オリジナル・ムービー (劇場公開版) [DVD]バットマン オリジナル・ムービー (劇場公開版) [DVD]
(2008/07/23)
アダム・ウェスト、バート・ウォード 他

商品詳細を見る


僕らのミライへ逆回転 プレミアム・エディション [DVD]僕らのミライへ逆回転 プレミアム・エディション [DVD]
(2009/03/06)
ジャック・ブラック、モス・デフ 他

商品詳細を見る


恋愛睡眠のすすめ [DVD]恋愛睡眠のすすめ [DVD]
(2010/10/20)
ガエル・ガルシア・ベルナル、シャルロット・ゲンズブール 他

商品詳細を見る
スポンサーサイト

テーマ:映画館で観た映画 - ジャンル:映画

  1. 2011/02/10(木) 02:08:21|
  2. 映画カ行
  3. | トラックバック:8
  4. | コメント:2
<<『やぎの冒険』は中学生の撮る映画じゃないよ。 | ホーム | 『GANTZ』は「0てん おかねのことかんがえすぎ」でもないよ。>>

コメント

こんにちは^^

昔のドラマ版などをご存知の人ならまた別の印象かもしれませんねぇ。
漂う駄菓子感もキャラクターを忠実に守った結果だとしたら素直に受け入れられますし^^

でも私のような世代がゆるーく見てしまうと『キック・アスの薄味風味』ってイメージになっちゃうかも!?
  1. 2011/06/10(金) 10:53:29 |
  2. URL |
  3. shimaneman #-
  4. [ 編集 ]

Re: こんにちは^^

>shimanemanさま

 こんにちは。
 実はぼくもドラマ版『グリーン・ホーネット』はぜんぜんリアルタイムで見れていない世代ですが、ミシェル・ゴンドリーがヒーロー映画を撮るってことからなんとなくこんな映画になりそうな気がしていました。
 ゴンドリーがその手の映画を本当に意識したかどうかは定かではありませんが。もっと貧乏臭い駄菓子臭を出してほしかったです。

 それこそゴンドリーが『キック・アス』みたいな映画を撮ったらキッチュな手作り感たっぷりで楽しそうですね。
 また遊びにきてください。
  1. 2011/06/10(金) 12:46:43 |
  2. URL |
  3. かろプッチ #-
  4. [ 編集 ]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://karoujite.blog104.fc2.com/tb.php/216-913f228b
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

グリーン・ホーネット

ブルース・リーが出演していた往年のTVドラマを劇場長編にリメイク。昼は新聞社の社長、夜はグリーン・ホーネットとして犯罪者と戦う正義の味方の活躍を描いたヒーローアクションだ。主演は『スーパーバッド 童貞ウォーズ』のセス・ローゲン。共演にジェイ・チョウ、キ?...
  1. 2011/02/10(木) 02:38:55 |
  2. LOVE Cinemas 調布

映画:グリーン・ホーネット

 この映画、3Dである必要性は全くないと思うので、2Dでの上映館を探したのですがなかなか無く、仕方ないので3Dでの鑑賞です。と言うわけで今回のレビュー記事はグリーン・ホーネットです。
  1. 2011/02/10(木) 02:54:11 |
  2. よしなしごと

映画レビュー「グリーン・ホーネット」

公式サイト◆プチレビュー◆鬼才ミシェル・ゴンドリーが往年のヒーローものを再構築。凸凹コンビの正義の定義がビミョーで可笑しい。 【60点】 父の死によって、新聞社の二代目 ...
  1. 2011/02/10(木) 23:11:02 |
  2. 映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子公式HP

映画『グリーン・ホーネット 3D』を観て

11-11.グリーン・ホーネット 3D■原題:TheGreenHornetIn3D■製作年・国:2011年、アメリカ■上映時間:119分■字幕:松崎広幸■鑑賞日:2月1日、TOHOシネマズ・六本木ヒルズ(...
  1. 2011/03/09(水) 21:07:13 |
  2. KINTYRE’SDIARY

グリーン・ホーネット

グリーン・ホーネット [Blu-ray](2011/06/08)セス・ローゲン、ジェイ・チョウ 他商品詳細を見る ★★★☆☆ 全身グリーンのスーツとマスクで正体を隠し、毎夜のように犯罪者と戦うヒーロー “グリーン・ホー...
  1. 2011/06/10(金) 10:33:30 |
  2. 今夜も酔いどれ映画感!

グリーン・ホーネット (The Green Hornet)

監督 ミシェル・ゴンドリー 主演 セス・ローゲン 2011年 アメリカ映画 119分 アクション 採点★★★ 私が子供の頃の30代40代ってすっげぇ大人に見えたんですが、いざ自分がその年代に入ってみると、さっぱり大人になった気がしない。まぁ、身体はヨボヨボですが。…
  1. 2011/06/20(月) 20:02:04 |
  2. Subterranean サブタレイニアン

映画:グリーン・ホーネット The Green Hornet ブラックビューティー(車)のカッコ良さに尽きる!

NYで、公開日の24:01からの公開日一番乗りで鑑賞。 流石、観客は気合の入りまくりの一番乗り軍団だけあって、ノリが異常に良い。 アメリカでは人気のセス・ローゲン(40歳の童貞男、無ケーカクの命中男)だけに、彼がギャグをかますたびに劇場が揺れる(笑) 実は個人的...
  1. 2011/06/21(火) 01:25:04 |
  2. 日々 是 変化ナリ ~ DAYS OF STRUGGLE ~

【映画】グリーン・ホーネット…勝手なだけのゴンドリーじゃなかった

明日は健康診断なのに体重は(去年より)増えている感じのピロEKです。 ダイエット用にとある健康器具を買ったのですが、健康診断には間に合いませんでした 昨日2011年10月15日(土曜日)は月イチペースの休日出勤。夕方から深夜までのお仕事でした。 本日2011年10月1...
  1. 2011/10/24(月) 13:02:40 |
  2. ピロEK脱オタ宣言!…ただし長期計画

FC2カウンター

プロフィール

かろうじてアメリゴ・ベスプッチ

Author:かろうじてアメリゴ・ベスプッチ
 映画のこととか長々と書くブログです。
 たまに映画以外のことも書くよ。
 コメントくれたら嬉しいです。
 更新あんまりできないけれど。
 あと現代人なのでtwitterを始めました。
 chikiuso2800って名前。
 ご意見、ご感想、取り上げてほしい映画のリクエストなどございましたら、コメント欄か上記twitterIDにてお知らせください。

 なお映画の感想コーナーの最後で、実に分かりやすく画期的な映画の評価方法として、その映画のレベルに見合ったアイドルの名前を書いております。

Twitter on FC2

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

映画ア行 (36)
映画カ行 (51)
映画サ行 (35)
映画タ行 (28)
映画ナ行 (8)
映画ハ行 (40)
映画マ行 (17)
映画ヤ行 (4)
映画ラ行 (14)
映画ワ行 (1)
2010年度映画ランキング (3)
少年ジャンプ (47)
特集 (3)
謝罪 (2)
未分類 (0)

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QRコード

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。