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かろうじて『釣りバカ日誌20 final』をみてきたの

釣りバカ てなわけで、元旦早々に興味のない映画を観に行こうと「釣りバカ日誌20 final」を鑑賞してまいりました。
 「釣りバカ」シリーズは申し訳ないことにパート1と2しか見ておりません。漫画やテレビアニメも見たことありません。すいません。そんな僕が感想を書くのもおこがましいと思います。

 新宿ピカデリーで見て参りました。元旦(ファーストデイ)ということもあり映画館はほぼ満員、年配の方が多いイメージでしたが20~30代もちらほら。ぼくの隣は若い外国人の方でした。げらげら笑ってました。

 いわゆるジャンル映画というやつでしょうか。例えば「13日の金曜日」的なスプラッター映画。物語性やリアリティ、映像演出の巧みさというよりは、いかに登場人物をユニークに残酷に殺すかというところに作品の主軸をしぼっているような、すなわち感銘をいかにうまく観客に与えるかといった演出方法の方向性が他の映画に比べちょっと特殊な作品を「ジャンル映画」と呼んだりします。
 で、この映画はまさにそうだなと。「釣りバカ」というジャンル。ストーリーを楽しむというよりは、西田敏行演ずるハマちゃんの器用なエンターテイナーっぷり、ハマちゃんとスーさん(三國連太郎)のコンビネーションを楽しむ映画といった感じの作品です。
 そのためなのかストーリーはかなりぐだぐだな感じを受けます。
 ぐだぐだの原因として、物語はかならず「欲求」があるものですが、その「物語の欲求」が今作においてなんなのかがわからない点があげられるのではないかと。
 「市民ケーン」はケーンの遺言の謎を追求することがその欲求だし、「ダイハード」はテロリストから人質を解放するのがその欲求です。物語はこれら「欲求」を解決することをただ一つの目的としてエンディングに向かいます。これが映画脚本の基本の型だったりします。が、この作品はそれがなんなのかよくわからない。冒頭で提示されたそれっぽいものは、スーさんが会長を務める大手ゼネコン会社鈴木建設が不況をいかに乗り越えるかという点にあるっぽいのですが、物語はその解決を早々に放棄し、話はそれとは全く関係のない松坂慶子演じるヒロインとその娘吹石一恵および、吹石一恵の恋人である塚本高志とのぎくしゃくとした人間関係の物語になります。不況云々は単なるまくらで、じゃあこの松坂慶子関連が「欲求」なのかなと思うとそうでもなく、その問題の解決の後もそれまでの展開とは全く関係のないスーさんが死にかけるといった中途半端な長さのエピソードが挿入され、最終的にはそれまでの展開とはまったく無関係の、スーさんの会長職辞職というエピソードで映画が終ります。また途中で挿入されるスーさんの奥さんが疑惑を抱く、松坂慶子がスーさんの隠し子なのではないかという問題も、物語の展開上まったく必要性が感じられず、あげくの果てにはその疑惑が奥さんの中では解決されないままだったりします。

 だからといって、この映画が駄作である、といったらそうでもない。ハマちゃんスーさんが出ているシーンは見ていてあんまり飽きなかったりします。アイドル映画というジャンル映画はそのアイドルが出ていて可愛い仕草を振りまけば物語がどんなぐだぐだだろうと見ていて飽きませんし、怪獣映画も怪獣が町を破壊してさえいればそれで成立しています。「釣りバカ」というジャンル映画はハマちゃん&スーさんがおもしろおかしく活躍してさえいればそれで成立してしまう映画なのです。

 というわけで終盤の死霊達のしょうもないダンスも、ハマちゃんが参加したとたんぴしっと面白くなったりします。また物語中盤の山場である坂慶子と吹石一恵のぎくしゃくした関係を、ハマちゃんが介入することで解消させるといった物語の見せ場なるべきものは、映像には出てこないで(ハマちゃんの「いやー説得に苦労したよー」の一言ですまされる)その後の宴会でハマちゃんがひょうきんに「知床旅情」を歌うという物語の展開にはどうでもいいようなシーンがしっかりと映されていたりします。この映画にとってはハマちゃんがいかにうまく説得するかよりもへんてこな「知床旅情」の方が重要なのです。

 そんなわけで物語がぐだぐだだからといって必ずしもつまらない映画というわけではないのですが、それが強みであり弱点、問題点は多々あります。まずとにかくハマちゃん&スーさんが出ないと始まらないこの映画、二人が出てこないとつまらないことこの上ない。特に北海道を舞台にした松坂慶子関連の話の退屈なこと退屈なこと。それと、三國連太郎の体力的な問題か、終盤近くにある河釣りのシーン(この20+1作も続いた超長寿シリーズにおける最後の釣りシーン)にスーさんが参加していないのも不満。いや、「釣りバカ日誌」と銘打っている以上、そこは主人公が参加しなくてはダメだろう。仮にもシリーズ最終章なわけだし。
 
 でもまあギャグは古典的だけどだからこそとても面白かったし、日本の名脇役たちがおしげもなくぞろぞろと出てきて脇役フェチの僕にはたまらなかったし、色々不満点は多いですが、あんまり期待していなかったぶん、素直に楽しめました。そんなにバカにできた内容ではないので食わず嫌いされている方は新しい経験になるかもしれませんよ。なにしろこれを逃したらこの「男はつらいよ」に継ぐ超長期シリーズ「釣りバカ」を劇場で見ることはほとんどなくなるわけだし。というかこういった邦画も今後ほとんどなくなるんでしょうね…。
 あ、西田敏行もけっこう歳だし、シリーズ初期の頃の下ネタはもうやってないだろと思っていましたら、「合体」っての、まだやっていてちょっと感動と後ろめたさと気まずさと…。

 次回は「ライブテープ」の感想書きます。
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テーマ:最近見た映画 - ジャンル:映画

  1. 2010/01/18(月) 03:12:46|
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