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『ライブテープ』はよい映画でした

ライブテープ 真面目に更新するよ。
 今回は前回の「釣りバカ」に引き続き元旦に見に行った映画の感想でございます。今回は「ライブテープ」。

 映画館は吉祥寺バウスシアター。元旦とはいえレイトショーだったのであまり混んではないだろうと思いきや、松江哲明監督や前野健太さんの舞台挨拶などがあり割と混んでました。

 内容を簡単に説明すると、ミュージシャンの前野健太が弾き語りする姿を、元旦の吉祥寺の街を背景に、74分ノーカットで撮影する、といったドキュメンタリー映画。

 「釣りバカ」などは「ジャンル映画」とは言っても基本は古典的な手法の映画だったので、感想を書くのもそこまで難しくなかったのですが、今回の「ライブテープ」はかなり特殊な構成の作品なのでどう切り込んでいいものやら…。

 この作品は、前野健太とロックミュージシャンと同時に吉祥寺という街を描いています。その描写方法がとても見事な作品だったと思います。

 あんまり高くなさそうな家庭用デジカメで撮ったんじゃないかと思われる映像は吉祥寺の町並みを撮すにはうってつけかもしれません。吉祥寺のイメージって(これは吉祥寺~中野間の中央線駅付近の街にも言えることだけど)良い意味でも悪い意味でも洗練されてなくて都会ぽくない感じ。変な話「童貞」という言葉がよく似合う。そしてその童貞臭さがこの街の人気の秘密なんだろうと。そんな生温い街には家庭用デジカメの素人ぽい画質が最も映える。汚い画質だからこそスクリーン上の吉祥寺の街並みは美しい。
 また松江哲明監督の演出方法も、良い意味で粗野でがむしゃらで洗練されていない。例えば自らが映像に映り込み前野健太に直接演出することを厭わなかったりする。
 それは前野健太の音楽にも言えて、いい意味で、粗野でがむしゃらでどこか田舎くさい素人ぽさが吉祥寺っぽい雰囲気を出します。

 すると次第に前野健太というミュージシャンが吉祥寺という町を集約させた(吉祥寺という町に人格を与えた)存在に見えてきます。そして吉祥寺駅の井の頭口を出た辺りから次第に演出のピントは「吉祥寺」から「吉祥寺を体現する前野健太」へと絞り込まれる。前野健太が語る家族のことや音楽のことは生々しくてみみっちい。それは閉塞的な感じを観客に与える。そういえば吉祥寺ってどこか狭っ苦しくてみみっちい街だったような。
 そして基本アコースティックギター一本で弾き語りをしていた前野健太がエレキギターに持ち替えて、背後にバンドを従えて演奏するラストシーンが見せる閉塞感をぶっ飛ばすカタルシス、このかっこよさたるや、ロックってすばらしい!そう言えば僕も吉祥寺の狭っ苦しさに疲れた時には井の頭公園で息抜きをしているような。この場合「息抜き」というより「爆発」ですが。「ロック」=「不良」という定式が成り立たなくなり、「ロック」=「メガネ」とか「ロック」=「童貞」って定式が成り立っているような昨今のロック事情、吉祥寺って一方でそんな新世紀型ロックンロールが似合う町だってことを改めて実感させられます。

 このようにこの映画は前野健太というロックミュージシャンを映すことで吉祥寺の様々な側面を美しく、時にかっこ悪く、時にかっこ良く描き、吉祥寺という町に様々な感動を抱かせる仕組みになっています。

 この作品だけでなく例えば去年流行った「アンヴィル」とかマイベストドキュメンタリー映画「東京オリンピック」とかちゃんとドラマ性があるように作られているドキュメンタリー作品はかなり多いけれど、何か特別なテーマではなく、ただ「街」を映すというだけでこういう感動を与えるってすげえと思います。早くも今年度一位の予感がしないでもない。

 あ、同じ音楽ドキュメンタリーでいまなお爆裂ヒットを飛ばしている「マイケル・ジャクソン THIS IS IT」と比較したら面白いかもしれないけれども、うまく文章がまとまりませんでした。


 というわけで、サイコロでこの作品と「釣りバカ」が当たったときは正直ハズレだと思ったのですが、「新しい体験をする」というテーマに関してはむしろ大当たりの2つだったのではないかと思います。とても面白い企画だったので月イチくらいでやろうと思います、この企画。

 次回は、なんだかんだで結局観に行った「大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE」の感想を書きます。
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テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

  1. 2010/01/20(水) 01:01:58|
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