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『SR サイタマノラッパー2 ~女子ラッパー☆傷だらけのライム~』は日本語ラップ史だyo

SR2

 今週の『天装戦隊ゴセイジャー』はエリがケーキ屋さんをやる話。ケーキ屋の格好をしたエリが可愛いかったです。ゴセイナイトの人間体がないことにいったいどれだけの意味があるんだろう。今週とか町中を普通に走り回っていてとても不自然でした。新人俳優が世に出るチャンスを一つ潰してまで、人間体をなくす理由がよくわからない。
 あと今週の『スーパー戦隊VS劇場』は『星獣戦隊戦隊ギンガマンVSメガレンジャー』でした。メガレンジャーと比べるとギンガマンのキャラが活き活き動いていないのがよくわかるなぁと思いました。司会のゴセイジャーメンバーのギンガマンのコスプレはなかなか似合っていたなと。エリ可愛い。アラタは髪の毛あげた方がヒーローぽくていいんじゃないかなとか。ゴマキの弟に似てますね。おっととっと夏だぜ!!


 日本映画応援キャンペーン。日本映画が続きますが今回は『SR サイタマノラッパー2 ~女子ラッパー☆傷だらけのライム~』の感想。

 観に行った映画館は新宿バルト9。ちょっと話題作ということで、この手の映画にしてはそこそこいらっしゃいました。シネマチネだったってのもあったかな。一人客の男性が多め。ヒッポホップぽい格好をした人もいくらか。


概yo:08年、自主制作映画ではなかなかのヒットを収めた『SR~サイタマノラッパー~』の続編。監督・脚本・プロデュースはパート1に引き続き入江悠。
 今は亡きタケダ先輩(上鈴木伯周)に憧れる埼玉のラッパー、IKKU(駒木根隆介)とTOM(水澤紳吾)は、彼が生前に繰り広げたという“伝説のゲリラライブ”の聖地を探して群馬にやって来る。そこで出会ったのはおかっぱ頭の女、アユム(山田真歩)。今では父親のこんにゃく屋で働く彼女だが、何を隠そう、“タケダ先輩の一番弟子”を自認する女子ラッパーだった。忘れかけていたラッパー魂を呼び覚ましたアユムは、高校時代に結成していた5人組ラップ・グループ“B-hack”を復活するべく、かつての仲間たちミッツー(安藤サクラ)やマミー(桜井ふみ)に声を掛けて廻るが…。
("allcinema online"より抜粋)


 本作における、続編で同じ事を繰り返すということについて考えてみたいともいます。

 パート1はうだつのあがらない生活を続けるラッパーたちがライブに向けて努力をするでもなく、方向性で議論をするわけでもなく、ライブで盛大にパフォーマンスを披露するわけでもなく、実家で漫然と過ごしていたらメンバーの心が離れていき、グループは自然解散。最後に残った友達の心をもう一度引き留めるためようやく「スタイル」ではない、つたなくとも、本心からのラップを披露できるという、その本当に一瞬だけの輝きを描いたキラリと光る小品だった。
 で、本作はというと、パート1のほぼ焼きなおしなのである。舞台は群馬で主人公はアラサー女子に変わったが展開はほぼ一緒。うだつのあがらない主人公がライブに向けて奮闘するものの各々の生活や習慣は彼女たちを離ればなれにしていく。悲惨な現実に目を向けさせるソープ嬢マミーの境遇は前作でのみひろが演じたAV女優と似ているし、最後の展開は人数が増えただけでまったく一緒。結局何も起きないけれどラップによってキラリと日常がほんのちょっと光る美しさも引き継がれている。

 おそらく監督は意図的に同じストーリーをもう一度語ることで、パート1をサンプリングしてそのアフターソング(カバーソング? ヒップホップ用語ではそういうのなんて言うの?)感覚を出していってるのではないかと想像される。同一のメロディに違うライムを乗せている。つまりこの映画そのものがラップミュージックの様相を持っているのである。

 では、繰り返し演奏する意味は果たして何なのだろうか。
 パート1ではラップのリリックがはじめて「なんちゃって」の格好だったものから、主人公の本心からのものになったところで終わったが、今回は更にもう一つ、岩松了演じる主人公アユムの父親が、日常会話でついラップっぽく韻を踏んでしまうシーンで終わる。このちょっとしたギャグのようなこのショットに繰り返しの意味があるように思える。

 パート1の持っていた「日本語でラップする」という恥ずかしさや痛々しさは、今作において主人公が切羽詰まったアラサーの女性になることでより増幅しているが、そもそもラップ文化は日本文化と密着しづらく、実際にアメリカ文化と密着している本番ラップミュージックに対して、どこか格好だけの「真似事」のような本来的な痛々しさがあるものである。でも日本語ラッパーたちの並々ならぬ愛のすえ、最近は少しづつ日本文化に密着し、市民権を得てきている。つまり真似事ではない文化になっている。
 そんな「日本語ラッパーの並々ならぬヒップホップに対する愛」を、本作ではアユム、IKKUやTOMに体現させている。

 このパート2でも最後に皆がスタイルだけではない本心からのフリースタイルラップを披露するが、その屑星みたいな小さい輝きは、我々の心を少しだけときめかせる。ラップって素敵って。パート1、パート2と同じストーリーを二度続けることで、田舎者たちのラップに対する愛は次第に埼玉に、群馬に、北関東のお茶の間に、そしてラップに対する痛々しさをどこかで感じているかもしれない我々により根付いていく。
(入江監督も「普通に台詞で言うと恥ずかしいこともラップなら歌詞に乗せれば言えるし、日常と地続きなところがある」と述べているように、フリースタイルラップってシチュエーション次第では、けっこうドラマと相性がいいのかもしれない)

 この映画の岩松了がついつい韻を踏んでしまうラストショットも、未だラップに対して偏見がはげしい田舎町を舞台に、ラップ文化が次第に群馬の片田舎に密着していく様が描かれているのではないだろうか。そこに主人公たちの、そして偏見と嘲笑にさらされながら日本語ラップを続けたラッパーたちの努力と愛の結果があり、ちょっとした感動がある。

 次回作は栃木らしいけれど北関東を舞台に、(第三作目も同じ繰り返しなのであるならば)同じ事を繰り返すこのシリーズの意義は、次第に日本語ラップが世間に根付いていく、その努力や愛による経緯を描く、そういうところにもあるのかもしれない。日本語ラッパーの先人たちに習い、めげずに同じことを続けて欲しい。


 以上のように、本作は前作をサンプリングした基本形が一緒のような作風で、前作の繰り返しに見える。それはそれ自体が一つのヒッポホップミュージックのようだが、その努力と愛による繰り返しによって次第に日本語ラップが田舎のお茶の間にも広まっていく様子を描いているのではないかと考える。


 不満点は、例えば冒頭のIKKUとTOMの会話なんかが特にひどかったけれど、アユムの妙な独り言とか、セリフがどうも説明くさくなりがちなところ。まぁ全体的に作りが安っぽくなっちゃっているのはご愛嬌とも言えるけれど、「日本語ラップ」という不自然な文化を扱う映画なのであれば、日常シーンはより自然にリアリティをもって描いて欲しかったです。

 あとね、そうは言っても、予算もアップして有名な役者を出すようになり、「アマチュア映画」の枷が外れた今、絵と音楽と編集とその他もろもろの要素がハーモーニーを描くような、映画的な美しさとか、そういうの、プロの映画制作者が作った映画らしい楽しみ方っていうのをもうちょっと考えても良かったんじゃないかなーって。


 パート1を昨年度映画ランキング1位にあげたライムスター宇多丸さんは思いれの強さから多少褒めすぎな気もしますが、それ抜きにしてもまぁ面白い映画だと思います。自主制作映画ってものすごい多いけれど、それが日の目を見るチャンスって日本には今ほとんどないし、そういうチャンスをもっと多くするためにも、観に行くといいと思います。
 ちょっと甘めに黒木メイサレベル

 次回は日本映画応援企画第4段。話題の井筒監督新作『ヒーローショー』の感想を書くぞ、ゴルァ!!
 総論の部分とか不満点の部分とか、書き足りないところが多かったので書き足しました。(7/7)
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テーマ:映画館で観た映画 - ジャンル:映画

  1. 2010/07/05(月) 01:50:40|
  2. 映画サ行
  3. | トラックバック:4
  4. | コメント:2
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コメント

繰り返し

こんにちは。

繰り返しということをラップの持つ本質と重ね合わせた論考は、とても見事だと思います。
僕は2作とも、激賞しちゃいましたが、どうせ繰り返しをやるのなら今の時代の「寅さん」に
なってほしいなと思っています。
  1. 2011/08/09(火) 08:49:19 |
  2. URL |
  3. kimion20002000 #fOhGkyB.
  4. [ 編集 ]

>kimion20002000さま

 こんにちは。
 お褒め頂きありがとうございます。
 あののらりくらりした主人公二人の、不良と童貞の境界を行き来する風貌などは確かに現代的な寅さんでもありますね。パート3、パート4と続けて行ってヒップホップ巡礼をしていって欲しいです。

 また遊びに来てください。
  1. 2011/08/10(水) 14:08:21 |
  2. URL |
  3. かろプッチ #-
  4. [ 編集 ]

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  1. 2010/07/07(水) 06:17:44 |
  2. NiceOne!!

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  1. 2011/07/02(土) 22:49:33 |
  2. ダイターンクラッシュ!!

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  1. 2011/07/16(土) 04:48:29 |
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  1. 2011/08/01(月) 03:06:24 |
  2. サーカスな日々

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